天皇杯は中立地扱いとなるが、普段からホームスタジアムとして使用しているフクアリで戦える千葉。明治安田J2では第3節終了時点で一時的に2位になった以外、首位をキープし続けており、18試合を終えた時点で2位・大宮と3位・水戸に勝点2差をつけている。ただ、開幕11試合を10勝1敗で終えた一方で、ここ7試合は1勝4分2敗と思うように勝てない試合が続いている。
そして、千葉にとって現在J2で16位の熊本はイヤな相手だ。4連勝で迎えたJ2第12節で対戦して引き分けに終わり、そこから上述の停滞につながっている。しかも勝点1はむしろ“手にできた”ものであり、内容では劣勢の時間が続いた。リーグ戦の順位差ほど、力の差がないことは小林 慶行監督をはじめチーム全体が理解していることだろう。
千葉にとって昨年度の天皇杯は、手ごたえや自信を得た大会だった。
3回戦でFC東京、ラウンド16で札幌とJ1勢を立て続けに破っていった。最終的には準々決勝で京都に敗れてしまったが、天皇杯で結果を出した選手たちがリーグ戦でもレギュラーになってシーズンの最後までJ1昇格プレーオフ出場圏を争うなど、先につながる大会となった。
今回手にしたいのは3回戦への切符と、今後への自信。小林 慶行監督は言う。
「プロのチームというのは、どんなゲームでも目の前の一試合に勝つことによって大きな自信を得て、急激に成長したり、ポジティブな変化があったり、競争が生まれてチーム全体として成長していく。だからこそ、勝つことが非常に重要」 目の前の試合で勝つことで自信を得たい、あるいは状況を変えたいのは、熊本も同じだろう。
熊本は千葉戦後、1分5敗と千葉以上に勝利と勝点が遠い。特に直近のJ2第18節・いわき戦では1-5で敗れており、降格圏とわずか勝点1差の16位、得失点差はマイナス8と苦しい戦いが続いている。
また、昨年度の天皇杯は2回戦で水戸に敗れ、その後のリーグ戦でも2連敗を喫した。天皇杯の敗戦が良い影響を及ぼすことはないと身をもって体感している。
お互いに中3日でリーグ戦を控えており、どのようなメンバーでこの一戦に臨むのかは予想が難しい。大幅にメンバーを替える可能性もあれば、前回の試合から10日ほどが空いてからの公式戦2連戦初戦、その先はまた1週間空くという状況であることを踏まえると、ベストメンバーで挑んで自信を得たいという考えもある。
ただ、どんなメンバーで臨むにせよ、両者にとって重要な一戦になることは間違いない。激しい戦いを繰り広げることになりそうだ。
[ 文:菊地 正典 ]
