札幌は2021シーズンをうまく滑り出しいる。開幕戦で横浜FCを5-1で撃破したメンバーと同じ先発11人で臨んだ6日の名古屋戦は、GKランゲラックの好セーブにも阻まれて得点を奪えず、0-1で敗れた。しかし、ハイテンポに戦いながら攻守においてやりたいことの多くが表現できていた内容に、ペトロヴィッチ監督は「こうした試合を続けていきたい」と頷いている。連戦が続く中、メンバーを入れ替えながらどこまで強度と連係を保てるかが今節の注目点になる。
試合の大きなポイントはカウンターになるだろう。広島の前線には1人でボールをグイグイと前へ持ち運んでいくジュニオール サントスがいる。今季加入したブラジル国籍FWはまだまだチームメートとの連係は向上中で、現在はガムシャラにゴールへ突き進んでいる印象も強いが、それでも大きな脅威を与えることのできる力の持ち主だ。広島としてはジュニオール サントスの力をできるだけ有効に引き出すため、札幌のハイプレスをうまくかわして前線にスペースのある状況を多く作り出していきたい。
札幌のカウンターが脅威であることは、もうJリーグファンなら周知のことだろう。ペトロヴィッチ監督の下で複数の選手が連動して動きながらゴールへ迫っていく形が構築されている。開幕戦からシャドーで先発しているルーキーの小柏 剛も、チャナティップに負けず劣らずの攻撃センスに長けたアタッカー。札幌としては、ボールを奪ったらすぐに前へ運んでスピードに乗った攻撃を仕掛けていきたい。
昨季の両チームの対戦は、力のきっ抗した2チームが好勝負を繰り広げ、カップ戦も含めて1勝1分1敗に終わっている。JリーグYBCルヴァンカップのグループステージで札幌が先勝すると、リーグ戦では札幌厚別公園競技場で広島が2-0で勝利し、エディオンスタジアム広島では2-2の引き分けだった。2018年から広島の指揮を執る城福監督と札幌を率いるペトロヴィッチ監督が対戦した3年間の公式戦の戦績を振り返っても、3勝3分3敗のタイ。9試合合計して23ゴールが生まれてきた今カードは、今節にどんな攻防を繰り広げるのか。目の離せない好勝負が展開されることは間違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]