FC東京からすればこの試合は4連勝を懸けて戦いたい一戦であったが、残念ながらそうはならなかった。2連勝で迎えた前節・清水戦は呆気ない敗戦となった。試合の入りが悪いわけではなかったが、清水に主導権を握られる時間が続く。そして14分に先制を許すと、25分過ぎには右SBで存在感を高めていた内田 宅哉が左肩を痛め、そのまま途中交代するアクシデントにも見舞われる。そこで大きく流れが変わったわけではないものの、前半終了間際と後半立ち上がりにCKから失点を重ね、反撃の術を見いだすことはできず0-3の敗戦となった。
この結果と内容に長谷川 健太監督は「ゴールを取られた時間が悪かった」と反省点を挙げながらも、「清水の選手の勝利への気持ちがウチを上回ったと思っています。今日の結果は切り替えて次に向けて準備していきたい」と話した。
そうなれば、その次となる今節・広島戦が重要なゲームになることは間違いない。ここで連敗を喫し、5連敗の時期に逆戻りしてしまうのか、ここで踏ん張りもう一度上位をうかがう姿勢を見せるのか、青赤にとって今月のラストゲームは今後の戦いを占う一戦になりそうだ。
対して広島はここ5試合を2勝2分1敗と勝ち越しており、4月中旬から5月頭にかけて訪れた一時期の不振は抜け出した。特にこの2試合は粘り強さが目に付く。前々節・C大阪戦で逆転勝ちを飾れば、前節・浦和戦は後半アディショナルタイムに川辺 駿がミドルシュートを突き刺し、二度のビハインドから追いつく執念を見せて土壇場で引き分けに持ち込んだ。
5位・福岡とは勝点差4で6位・鹿島、7位・神戸、8位・浦和とは2ポイント差。さらに順位を上げていくためにはいまの戦いを継続し、着実に勝点を積み上げていきたいところである。
互いに堅い守備が持ち味である中で気になるのは、失点の多さ。それがいまの順位に沈んでいる原因の1つとも考えられる。広島が18試合で20失点であるのに対し、FC東京は16試合で27失点。両チームともに1試合平均1失点を上回ってしまっている。昨季の失点数ではリーグ3位タイ(広島:37失点)と5位タイ(FC東京:42失点)の少なさを誇っただけに、もう一度自分たち本来の姿を取り戻したい。
ディエゴ オリヴェイラとジュニオール サントスの強烈なストライカー、田川 亨介と浅野 雄也の若きレフティーアタッカー、髙萩 洋次郎と川辺 駿のゲームメーカーと攻撃陣に個性豊かなタレントがともにそろう中で、相手の長所や武器を封じて自分たちのストロングポイントを出せるかがゲームのカギとなりそうだ。
中位から抜け出し上位戦線に食い込んでいくための勝点3を奪うのはどちらだ。
[ 文:須賀 大輔 ]
