柏は中断期間前最後のリーグ戦である明治安田J1第17節・札幌戦で敗戦を喫してしまい、AFCチャンピオンズリーグの関係で6月2日に先んじて行われた湘南vsG大阪の結果によりJ2降格圏に転落。苦しい状態を立て直すため、チームとしてやるべきことの確認作業をあらためて行ったはずだったが、前節・広島戦も敗戦を喫した。スコアだけを見れば0-1と、僅差だったかのようにも思われるが、90分間で打たれたシュートの数は21本。セカンドボールを相手に拾われて、終始押し込まれてしまった。
重要な中断期間明け初戦で結果が出なかったことに肩を落としたネルシーニョ監督は、「最後決め切るところの精度を上げ、点を取れるチームにならないとこの順位を変えていくのは非常に厳しいと思います」とコメント。それでも、「誰一人あきらめていないので、われわれとしてはこのまま戦いを続けていきます」と戦い続ける姿勢を強調した。広島戦で3試合ぶりに先発出場した神谷 優太も、「次の試合に向けて僕たちは戦わなければいけない。次戦う準備はできています」と前向きなコメントを残している。浮上のきっかけをつかむためには、メンタルの部分も重要になるはずだ。
広島戦ではネガティブな点が目立った一方、新守護神・佐々木 雅士の活躍ぶりが目立った。キム スンギュが代表活動の影響で不在となり、リーグ戦デビューを果たした佐々木は好セーブを連発し、失点を『1』にとどめた。試合後には「シュートに対してもよく反応できていたし、ディフェンスの背後のケアで良いプレーも何個かありました。これを継続していきたいと思います」とコメント。今節も、キム スンギュの定位置を奪い取るような素晴らしいパフォーマンスに期待したい。
一方、浦和は前節・湘南戦こそ敗戦を喫したものの、それまでは5試合負けなしと好調を維持。湘南戦も内容は悪くなかった。リカルド ロドリゲス監督も「相手に危険な場面を作らせることもほとんどなかったですし、良い試合ができたとは思います」と一定の手ごたえをつかんだ様子。課題として出た「最後の決定力」を少しでも高められるよう調整し、敵地へ乗り込みたい。
浦和の注目選手は今季途中加入のキャスパー ユンカー。デビュー戦となったJリーグYBCルヴァンカップCグループ第5節・柏戦で初ゴールを記録すると、それ以降もゴールを量産。リーグ戦では6試合に出場し、7得点を記録している。湘南戦から中2日という条件を考えると先発を外れる可能性もあるが、課題の「決定力」をダイレクトに解決してくれるのはこの点取り屋しかいない。「チームが最優先事項になることが重要ですし、その中でベストを尽くしたいと思っています」と語った“チームファースト”の背番号7に期待したい。
ちなみに両チームは今季、ルヴァンカップで二度対戦しており、柏が1勝1分で勝ち越している。柏が浮上のきっかけをつかむのか、浦和が柏に対して今季初勝利を挙げるのか、注目だ。
[ 文:藤井 匠 ]
