横浜FCは前節、神戸に0-5の大敗を喫した。6月前半の中断期間に守備のトレーニングを重点的に行い、前々節のFC東京戦では相手の強力攻撃陣を最少失点に抑えたことで敗戦の中にも手ごたえを得ていたが、一転して第11節の“横浜ダービー”以来となる5失点の守備崩壊に早川 知伸監督も「本当に情けないゲームになってしまった」とうなだれるしかなかった。セルジ サンペールやアンドレス イニエスタら中盤が流動的に動く神戸に対して、誰がマークにつくか、どこでボールを奪うかをピッチ内で修正できず、フリーでスルーパスを出されて最終ラインも裏を取られ、古橋 亨梧にはハットトリックを決められてしまった。
個人の能力で押してくる相手にはある程度対応できたものの、個人の能力に加えて組織として連係した攻撃には脆かった。 今回対戦する清水のロティーナ監督、イバン パランコヘッドコーチは相手の分析にかけては一流なだけに、中3日と少ない準備期間でいかに守備を修正して臨めるかが横浜FCにとっては最大のポイントになる。先週ミッドウィークの天皇杯2回戦でカルフィン ヨン ア ピンが今季初出場を果たし、前節は韓 浩康が戦列に復帰したことは明るい材料で、まずは個人として守備能力の高い彼らをうまく組み込みたいところだ。
一方の清水は前節、16位の仙台に3-2で勝利し、降格圏との勝点差を『4』に広げた。スコア的には打ち合いだったが、4バックでスタートしたもののサイドからのクロスで危険な場面を作られ仙台ペースで進んだ前半から、後半は中山 克広を下げて3バックに変更したことが奏功して主導権を握る。ベンチの修正力が光った。「システムを2つナチュラルに使えるようになっているのは、ここまでトレーニングしてきたチームにとってアドバンテージになっている」とロティーナ監督。横浜FCも高木 友也と武田 英二郎の左サイドからのクロスによる攻撃が生命線となっているだけに、昨季まで“ハマブルー”のユニフォームを着てプレーした中山がこの試合のカギを握りそうだ。
[ 文:芥川 和久 ]
