FC東京の堅守が復活してきた。5月30日の明治安田J1第17節・広島戦で無失点を飾り、守備に手ごたえを得ると、そこからJリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージの2試合と天皇杯2回戦では失点を許したが、複数失点は延長で敗れた天皇杯のみ。それ以外は最少失点で戦い抜いた。そしてリーグ再開初戦となった前々節・横浜FC戦を1-0で制すと、前節・徳島戦も同じく1-0で勝利。終盤には5バックに移行する徹底ぶりで逃げ切った。
この結果、リーグ戦ここ6試合中5試合で完封を達成。不用意な失点を重ね、勝点を落としてきた序盤戦や、守備が壊滅状態にあった5連敗中とは正反対の姿を見せている。
これには長谷川 健太監督も「良い形で、行く場面と下がる場面の使い分けをできて、最後の危ない場面もDF陣が体を張って防いでくれた。クリーンシートの試合も増えてきた」と手ごたえを口にする。
その上で課題を挙げるとすれば追加点を奪うこと。「次は先制したあとの追加点を取れれば言うことなし」(長谷川監督)。横浜FC戦も徳島戦もビハインドを負った相手に押し込まれる時間を作られたが、試合をラクに進めるための2点目を奪う機会はあった。そこでしっかりと仕留められるかがカギを握る。ディエゴ オリヴェイラ、アダイウトン、レアンドロを軸とした攻撃と、ダブルボランチ、両CBを中心とした守備のバランスが非常に良くなってきているだけに、きっちりとゲームを決める追加点を奪う手堅いゲーム運びをチーム全体で目指したい。
FC東京からすれば3連勝への挑戦は今季三度目。勝点を上位陣と同じ30台に乗せ、その背中をハッキリと捉えたいところである。
対して大分はなかなかJ2降格圏から抜け出せないでいる。中断期間前の福岡戦で今季3勝目をつかんだが、中断期間明けの2試合は1敗1分と勝ち切れず、19位に沈んだままである。それでも前節・鹿島戦は集中力を切らさない粘り強い守備で勝点1を獲得。7試合ぶりの無失点で守備に自信をつかんだ。
札幌でのアウェイ戦を経て、大分に戻ってのホーム戦から東京でのアウェイ戦と、移動の負担がかなり大きい3連戦のラストゲーム。ここで勝点3を奪えば残留圏に浮上できる可能性もあるだけに、前節に引き続き無失点の時間を長くしながら得点チャンスをうかがい、勝機を見いだしたい。
今季4度目の顔合わせ。リーグ戦では3月の早い段階で前半戦を消化し、ルヴァンカップではグループステージが同組だったため2回対戦している。互いに手のうちを知り尽くしている中でここまで1勝2分と負けなしのFC東京が優位性を発揮するのか、大分が意地を見せるのか。G大阪時代にともに戦った長谷川監督と片野坂 知宏監督の師弟対決にも注目だ。
[ 文:須賀 大輔 ]
