直近の第20節、鳥栖は充実の内容で名古屋から勝利を挙げている。攻撃ではボールを保持しながら相手を敵陣に押し込み、守備では高い位置からアグレッシブなプレスを敢行。オウンゴールにより先行を許したが、後半に3得点を奪って逆転勝利。終始、主導権を握った試合運びができただけに、選手たちも充実の表情を見せていた。最近は調子を落としつつあったが、自分たちらしさを取り戻して5試合ぶりの勝利を奪い、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権争いに踏みとどまった。
対するC大阪は直近のゲームでFC東京と対戦。前半に2点を先行される厳しい試合となったが、後半開始直後に加藤 陸次樹が1点を返すと、坂元 達裕、チアゴにも得点が生まれて逆転に成功。8試合ぶりの勝利が見えたが、終盤にレアンドロに直接FKを叩き込まれて、逃げ切ることはできなかった。ACLでは高温多湿のタイで6連戦を戦い、首位通過という成果を持ち帰ったが、帰国後も厳しい連戦が続く。メンバーを固定する傾向があるレヴィー クルピ監督は、リーグ戦での勝利から遠ざかっている中でどういった選択を見せるのか。
両者の前回対戦は4月2日の第7節。後半開始直後に鳥栖のミスを突いた奥埜 博亮が鮮やかなミドルシュートを突き刺し、この得点を最後まで守ったC大阪が勝利している。開幕から6試合連続無失点で無敗が続いていた鳥栖としては、今季初めて苦杯を味わわされた相手でもある。鳥栖は前回対戦のリベンジを果たし、さらに勢いに乗りたいところだ。
この試合で注目したいのは、昨季まで鳥栖で4年間プレーした原川 力だ。前回対戦は負傷により欠場しただけに、今節で初めて古巣と対峙する。駅スタではその右足で幾度となく鮮やかなFKから得点を生んだだけに、鳥栖としては警戒すべき選手となるのは間違いないだろう。昨季は抜群のキープ力で中盤に違いをもたらしていたが、その原川とボランチで組むことが多かったのが松岡 大起だ。「ボールを奪い切る力を高めること」(松岡)をテーマに持ち味のボール奪取に磨きをかける背番号41と原川のマッチアップが実現するかどうかにも注目したい。
連勝への意欲が高まる鳥栖と、8試合勝利から遠ざかるC大阪。勝利に飢える両者の激突はどんな結末を迎えるのか。厳しい暑さが予想されるが、相手を上回るハードワークが勝利へのカギとなるはずだ。
[ 文:杉山 文宣 ]
