G大阪は1つ勝てばJ2降格圏内から抜け出せる。しかし、足踏みが続いている背景にあるのは過密日程による難しいチームのやり繰りである。強気な昌子 源も古巣相手に敗れた直後、こう話した。「新型コロナの陽性者が出たり、ケガ人がACLから増えたり、ケガ人のポジションがかぶる不運もあるが、それをプラスや良い方向に変えられるのは僕たち自身でしかない」。
鹿島戦では右ウイングバックにボランチが本職の奥野 耕平をコンバート。手薄なサイドの陣容には25日に水戸の柳澤 亘の獲得が発表されたが、過密日程に加えて負傷者にも泣かされているのがG大阪の実情である。
そんな大阪の雄が再び中2日のインターバルで迎えるのが、ホーム3連戦の締めくくりとなる大分戦である。
「連敗してしまったが、自信を失わないことが大事になる。ここで折れてしまうと、なかなか上がるのは難しい。いまできていることもあるのでポジティブに考えて、良いところをしっかりと出せるようにやっていきたい」(倉田 秋) 鹿島戦ではレアンドロ ペレイラと宇佐美 貴史らで構成する前線が機能不全だったが、パトリックの強さをシンプルに生かす形はストロングポイントの1つ。失点を過度に恐れず、アグレッシブに相手ゴールに向かいたい。
一方、19位に低迷する大分だが、コンディション的には優位な状況で大阪に乗り込んでくる。10日に行われた浦和戦では相手にボールを支配されながらも1-0で勝利。5試合ぶりに勝点3を手にした大分は、呉屋 大翔や古巣復帰となる梅崎 司を補強。巻き返しのカンフル剤にしたい考えだ。
昨季はG大阪の2戦2勝に終わっているが、スコアはいずれも1点差だった。片野坂 知宏監督はかつてG大阪にコーチングスタッフとして所属した。G大阪がとりわけ気をつけたいのは、2人の“元ガンバ勢”である。長沢 駿が仙台に所属していた昨年11月の対戦ではハットトリックを許して敗れているが、柏から加入した呉屋も古巣相手にモチベーションを高めて乗り込んでくる。G大阪は3バックの顔ぶれも連戦に応じて入れ替えているが、夏場の連戦で不用意な失点はやはり禁物だ。
「連戦は続くが、僕らは先を見据えている場合じゃないし、目の前の試合を全力で戦うだけ」(昌子)。過酷な日程の清涼剤になるのは勝点3の奪取のみである。
[ 文:下薗 昌記 ]
