城福 浩監督は試合後、「あのセットプレーは本当に悔やむところです。警戒していたので、すごくイージーな形で入ってしまったのは悔やむところですけど、アグレッシブなディフェンスと地上戦でゴール前に入っていくところは、いま自分たちがやれることをある程度表現してくれたと思っています」とコメント。内容は評価できるものだったからこそ、セットプレーからの失点を悔やんでも悔やみ切れない様子だった。
よって、今節に臨むにあたって指揮官は名古屋の堅守をこじ開けることと同じくらい失点しないことを重要視している。
「先に点を取られると、名古屋の得意な中を閉めてカウンターを狙う展開になっていく。彼らはボールを持つ展開のほうが慣れていないので、できることなら先に点を取られないようにしたい。もちろん自分たちがどう崩していくかも大事なところですけど、粘り強く進めたいと思います」と今節を見据えた。
9月の5試合で5得点を挙げたドウグラス ヴィエイラが前節の札幌戦で負傷して、4~6週間の離脱となり、再び前線の形を模索しないといけなくなったことも我慢を必要とする要因となるだろう。1トップでプレーするのはジュニオール サントスか、浅野 雄也か。それともほかの選択肢を模索していくのか。10月はリーグ戦2試合しか組まれていないため、じっくりと最適解を見つけていきたいが、まず今節にチームの総力をぶつけたい。
名古屋はハードなスケジュールだった9月を公式戦6勝1分で駆け抜けて、10月に突入。JリーグYBCルヴァンカップの準決勝、AFCチャンピオンズリーグの準々決勝、天皇杯の準々決勝も控える。カップ戦が重要な局面を迎えていく中で、今節も堅守をベースにしたサッカーを展開して、好調を維持したいところだ。
前節・大分戦で19試合目の無失点試合を成し遂げ、マッシモ フィッカデンティ監督が「堅い守備がしっかりとできるということは、守備が1つの武器としてしっかりと機能していたということ。自信を持っていいのかなと思います」とコメントしているとおり、ピッチに立つ選手全員が守備に自信を持ってゲームを進めている。
名古屋の堅守を広島がこじ開けられるかがポイントになるが、広島も堅い守備を構築することができている。前節にJリーグ通算500試合出場を達成した林 卓人がゴールマウスを守る広島が、タレント豊富な名古屋攻撃陣を無失点に抑えられるか。広島が無失点に抑えれば、林がJ1で100試合目の無失点試合を成し遂げるという、偉大な記憶を達成することになる。
[ 文:寺田 弘幸 ]