浦和はJリーグYBCルヴァンカップ優勝、天皇杯優勝、明治安田J1で3位以内と3つ目標を掲げていた。しかし、ルヴァンカップは準決勝でC大阪に敗退。残る2つの目標に向けて集中していくことになるが、G大阪はそのどちらにも立ちはだかる相手だ。
今節に加えて、27日には天皇杯準々決勝での再戦がすぐにやってくる。リーグ戦から少し間を空けて、同チームとのカップ戦を迎えるのはC大阪戦と似た状況。同じ轍を踏まないためにも、チームの現状と課題に向き合って進んでいきたい。
10月に入ってからの試合で気になるのは、攻撃の組み立てだ。前節・神戸戦では前に人数をかけ、ラインも高く保った守備を仕掛けてきた神戸に圧された。6日のルヴァンカップ準決勝第1戦・C大阪戦ではシンプルな攻撃で前半に先制し、試合をコントロールできたが、相手のプレスに苦しんだ。準決勝第2戦でも、相手が重心を高くしてきた時間帯は思いどおりの攻撃を仕掛けられなかった。
「点を取りにいかないといけない状況だったが、少し冷静さを欠いてしまった部分もあったと思う」(岩波 拓也)と、ビハインドの状況で焦りも見られ、攻め急ぐシーンも。また、平野 佑一がベンチスタートとなった影響もあってか後方のボール回しがスムーズに行われず、小泉 佳穂がいつもよりポジションを下げてボールを受けようとする場面が目立った。そこを捕捉されてボールを失う回数も増えており、チームの中心として活躍してきた小泉にとっては正念場だ。
ただ、「彼がいまの浦和の中心でプレーしているのは間違いないので、いかにフリーの状態を作ってあげられるかが僕らの仕事。生命線でもある。チームとして打開していかないといけない」と岩波が語ったように、小泉が良い状態で受けられる状況をもっと作り出さなければならない。チーム全体の精度を、もう一度上げていく必要がある。
対するG大阪も正念場だ。9月22日の天皇杯ラウンド16で湘南に大勝すると、続く第30節・柏戦も先行逃げ切りで連勝。息を吹き返したかに見えたが、前節・札幌戦は1-5の大敗を喫した。ミスからの失点をきっかけに崩れ、クラブ創立30周年記念マッチを飾れなかった。ダメージの残りそうな負け方だったが、幸いにも今節までは2週間ある。負傷者も戻ってくる見込みの中、どれだけ立て直してくるかに注目したい。
かつては“ナショナルダービー”と呼ばれた両者の対決だが、お互いタイトルからは遠ざかっており、復権の真っただ中。いまだ入場者数は制限された状態だが、以前の熱気を呼び覚ますような好ゲームを期待したい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
