前節は前半に先制を許し、難しい展開になってしまった。しかし、ハーフタイムで山口 智監督から「自分たちのやるべきことに立ち返ろう」と声がかけられると、「後半に入って、選手交代も含めて全員で勝ち取った勝点1になった」と指揮官が振り返る戦いを見せた。
同点弾が生まれたのは64分のこと。大橋 祐紀の折り返しから町野 修斗がワンタッチでクサビのパスを入れる。これに反応した茨田 陽生が中央の平岡 大陽へラストパス。平岡がしっかりと押し込んでゴールを決めた。58分に送り込まれた町野と平岡が絡んだゴールで、敵地から勝点1を持ち帰ることに成功。悪くない流れでホームゲームを戦う。
そして、高卒ルーキーの平岡にとってはリーグ戦初ゴール。シーズン序盤は思うように試合に絡めずにいたが、明治安田J1第29節・福岡戦で約4カ月ぶり二度目の先発出場を果たす。その試合以降は「久しぶりにJリーグに出た福岡戦から迷いなくできていることが大きい」とアシストなどでチームに大きく貢献。「迷いがなくなれば自分に余裕ができて、技術的なところでも余裕ができて、本来自分が持っているものを出せている」と待望のゴールをも決めてみせた。
広島は10月26日に城福 浩監督の退任を発表。沢田 謙太郎ヘッドコーチが監督に就任し、前節は新体制初陣となった。勝利で飾りたいところだったが、3分にいきなり失点してしまうと、28分にも失点を重ねて2点を追いかける展開に。しかし34分、青山 敏弘の折り返しをエゼキエウが押し込んで1点差に迫る。しかし50分、71分に失点を重ね、終わってみれば1-4の敗戦。塩谷 司の広島凱旋試合にもなったが、苦い結果に終わってしまった。
その塩谷は「監督が代わったり、降格がなかったり、ACLもなかったり、正直に言うと中途半端な状況ですけど、来年、再来年と戦いが続いていく中で、この期間を無駄にしてはいけない」と力強く発し、「一日一日、個人の能力を上げることやチームとして良いサッカーができるようにすり合わせていったり、お互いを高め合っていけるようにしたい」と続けた。いわゆる“消化試合”にはなるが、高いモチベーションで今節を戦う。
J1残留争いを戦う湘南は、難敵・広島から勝点3を手にすることはできるか。若手も台頭する中、好調を維持したまま試合に臨みたい。
[ 文:舞野 隼大 ]
