前節は対照的な試合だった。浦和と対戦した鹿島は、多くのチャンスを作りながら決め切ることができない苦しい展開となったが、36分にセットプレーから土居 聖真が先制点を押し込む。これを最後まで守り抜き、1-0で手堅く勝点3を手にした。
一方の大分は前節・G大阪戦、28分にオウンゴールで先制するも、その1分後に同点ゴールを許す。39分に呉屋 大翔がゴールを奪ったが、このリードを守り切れない。53分に二度目の同点弾を許すと、84分にPKを決められて痛恨の逆転負けを喫してしまう。片野坂 知宏監督も「今日の内容からすれば、われわれは少しでも勝点を積み上げなくてはならなかったと思う」とコメントしたように、悔いが残る敗戦となった。
チーム状態は対照的だが、それだけで試合のすう勢が決まるわけではない。大分は4バックを敷く相手を得意としており、サイドで数的優位を作って、そこを起点に攻める形が整っている。実際、G大阪も前半は4バックで戦っており、逆転に成功した後半から昌子 源を投入して3バックに変更していた。4バックを基本布陣とする鹿島も、降格圏に沈んでいる相手だからと侮ると痛い目を見るだろう。
日本代表に招集されていた鹿島の上田 綺世は帰国後すぐにチームに合流し、18日の練習から汗を流した。4試合連続で先発し、その得点力でチームをけん引するエースストライカーは欠かすことができない。もし先発すれば、この試合でも攻撃の中心は彼だろう。現在13得点と得点ランキング4位タイにつけており、15得点で海外に移籍した古橋 亨梧もすぐ目の前にいる。「チームが勝つために点を取るのがFWの本質」と断言する上田へのマークは厳しくなることが予想されるが、それをはねのける力があるのも事実。代表戦2試合でベンチ外が続いたあと、どんなプレーを見せるのかも注目だ。
[ 文:田中 滋 ]

