シーズン終盤に入り、FC東京には大きな衝撃が走った。
6日に行われた前節・横浜FM戦は10分に先制点を許すと、そこから守備が崩壊し、守備の要・森重 真人がPKを2つ献上して退場するなど前半だけで4失点を喫した。後半はキャプテン・東 慶悟を最終ラインの中央に落とす急造3バックで対抗策を見いだそうとするも、トリコロールの勢いに呑み込まれてさらに4失点。終わって見れば、クラブワーストとなる1試合8失点の歴史的大敗を演じてしまった。
さらに、その翌日には長谷川 健太監督が辞任を表明。例年、中位に甘んじていたチームを立て直し、就任2年目の2019シーズンにはクラブ最高のリーグ戦2位に引き上げると、昨シーズンはJリーグYBCルヴァンカップのタイトルをもたらした指揮官の引き際としては、何とも残念な形での終着となった。
そして、残り3試合の指揮を任されたのは、GKコーチとしてチームを支えていた森下 申一氏。就任会見で「何かを大きく変える時間はない。今まで長谷川監督がやってきたことをベースにやっていきたい」と話した新指揮官は、「その中で自分の視点から改善が必要なところは改善していきたい」とし、「残り3試合、とにかく選手たちとともに熱い試合をして3連勝を目指してやるのみ」と力強く宣言した。
監督交代があったタイミングが代表ウィークであったため、チーム作りをする時間は多少なりともあったが、森下監督の言葉にもあったように、目指すサッカー自体に大きな変化はないはず。それ以上に0-8の敗戦からどう立ち直るか、メンタル面の回復が重要になる。
そのため、メンバー変更も多くは考えられないが、出場停止の森重の代役や代表帰りとなる長友 佑都とジョアン オマリのコンディションは気になるところである。先月に全体練習への復帰を果たした中村 帆高など、ケガ人は少しずつ戻ってきており、ラスト3試合は“ニューカマー”の活躍・躍動が期待できるかもしれない。
対する徳島は、残留に向けて厳しい戦いが続いている。現在はJ2降格圏となる17位に位置し、残留圏とは勝点3差。まだ1ゲーム差と逆転可能な数字である一方、これ以上広がってしまうと厳しい状況に追い込まれてしまうことは間違いない。さらに言えば、次節は現在3ポイント差で残留圏につける湘南との直接対決が控えている。そこで逆転の可能性を残しておくためにも、今節は絶対に落とせない一戦となる。
最大の懸念点は、チームの絶対的な存在である主将・岩尾 憲の状態。前々節・C大阪戦を前半の45分で退き、前節・神戸戦を欠場した背番号8がラスト3試合のピッチに立てるかは大きなトピックである。もし岩尾を欠くようなことがあるならば、厳しい状態を強いられることとなるだろう。たった1年で最高峰の舞台での戦いを終わらせないように、チーム一丸となって戦いたい。
[ 文:須賀 大輔 ]
