柏は前節、敵地で札幌と対戦。30分にクリスティアーノが10試合ぶりとなる得点を挙げたが、3失点を喫して敗北した。「とてもオープンなゲームで、自分たちにも得点機が訪れたが、それをモノにすることができなかった」とクリスティアーノが振り返ったように、前半はチャンスをいくつか作ったものの、後半は時間が経つにつれてチームのシュート数が減ってしまったのは残念な部分。「パスの出し手となる選手になかなか規制をかけられずにいた。良い守備から良い攻撃に移る回数は非常に少なかった」(上島 拓巳)と課題が残る一戦となった。
今節の注目点はシステムだ。ここ最近、[4-4-2]のシステムを採用してチームの成熟度を高めようと試みていたが、前節は「ウチの選手の役割をより明確にした上で、相手の攻撃をニュートラルにする戦術的な狙い」(ネルシーニョ監督)を理由に、[3-4-2-1]のシステムを採用した。今節対戦する大分も札幌と同様[3-4-2-1]の使い手。前節はミラーゲームを仕掛けたが、今節はどうか。ネルシーニョ監督の采配に注目したい。
そして、今節は柏にとって今季最後の公式戦であり、ホームゲームになる。J1昇格1年目だった昨季は7位、JリーグYBCルヴァンカップでは準優勝とまずまずの成績を収めていたものの、今季はシーズン終盤までJ1残留争いに巻き込まれた。失意のシーズンを送ったが、最後は笑顔で終わりたい。「チームとしての底上げを図りたい」ネルシーニョ監督の狙いと、目の前の一戦での勝利。この2つを最終戦で達成できれば最高だ。
一方、アウェイに乗り込む大分は前節、ホームで横浜FCと対戦。J2降格が確定しているチーム同士の一戦となったが、町田 也真人の4試合ぶりとなる得点とオウンゴールで完封勝利を収めた。片野坂 知宏監督は「ホーム最終戦でしっかりと勝点3をファン・サポーターへ届けることができて、ホッとしている」と安堵のコメント。最終節、そして天皇杯準決勝に向けてチームが勢いづいたことは間違いない。
柏と同様、大分にも負けられない理由がある。「今季アウェイでは最初の横浜FC戦以来、勝点3を取っていない」(片野坂監督)流れを打ち破ることに加え、今季限りでの退任が発表されている片野坂監督のためにも、選手たちは一層奮起したいところ。指揮官の現役時代の古巣を相手に、充実したパフォーマンスを発揮できるか。また、加入後初の古巣対戦となる呉屋 大翔のパフォーマンスにも注目だ。
前回対戦は1-0で柏が勝利を収めた。今回はどちらに勝利の女神がほほ笑むのだろうか。
[ 文:藤井 匠 ]
