昨季2位の横浜FMは大幅に陣容が入れ替わり、2019年にリーグ優勝をした際の主力だったチアゴ マルチンス、扇原 貴宏、ティーラトンのほか、昨季得点王の前田 大然が新天地に活躍の場を求めた。一方、新加入と期限付き移籍からの復帰を合わせて新メンバーは13人。アンデルソン ロペスやエドゥアルド、永戸 勝也ら実績十分の選手をはじめ、パリ五輪世代の藤田 譲瑠チマを獲得。さらに昨季、期限付き移籍していた町田で10得点10アシストを記録した吉尾 海夏を復帰させるなど、戦力を確保した。
昨季までの主力4人が抜けたことで、先発の面々には変化がありそう。その1人が3シーズン前のMVP&得点王である仲川 輝人。昨季、左ウイングを務めた前田の移籍もあり、主戦場を右から左に移すことが想定され、「ウイングは張っているだけでなく、中に絞って絡んでいくのもトレーニングで少しずつやっている。裏に抜けるのが第一だが、自分の好きな細かい崩しもやっていきたい」と意欲的だ。
もう1つポイントになるのが、絶対的存在だったチアゴ マルチンスが抜けた最終ライン。有力候補であるエドゥアルドは合流から日が浅く、どこまで適応しているのかは不透明だ。そこで浮上するのが、昨季中盤戦以降、CB起用が多かった岩田 智輝。可能ならばボランチで活用したい人材ではあるが、「もう切り替えはできているし、やるからにはゼロで抑える。(同郷の)清武(弘嗣)さんら相手サイドハーフにボールを持てる選手がいる。そこから頂点に入ってくる裏への抜け出しは質が高い。そこは意識し、1対1では絶対に負けない」と準備も心づもりも万端だ。
対する昨季12位・C大阪は小菊 昭雄監督がキャンプから指導する初めてのシーズンとなる。そのチームにおいて、キーマンとなりそうなのが、C大阪のシンボリックな背番号である8番を継承した乾 貴士だろう。15日に行われたキックオフカンファレンスでのオンライン会見では「誰でもつけられる番号ではない。それを言い聞かせながら、責任感を持ってやっていきたい」と決意を述べた。
今季のチームについては「個々の打開や技術が高い選手がそろっているし、前線からハードワークもできる」とキャンプからの積み上げにも手ごたえを感じている様子。開幕戦に向け、「すべてが決まるわけではないが、良い入りができるに越したことはないので、勝って自信をつける」と静かに意気込んだ。
乾、清武というJ屈指のファンタジスタの出来が結果を左右しそうな雰囲気が大いに漂っている。
[ 文:大林 洋平 ]

