京都は浦和との開幕戦を勝利で飾り、前節はC大阪との“京阪ダービー”を引き分けた。前半に武富 孝介のヘッドで先制点を奪うも、後半に乾 貴士のゴールで追いつかれたが、公式戦2勝2分と負けなしで12年ぶりのJ1リーグを歩んでいる。
好調の要因は前線からのプレスが機能して、試合のリズムをつかめていること。C大阪戦の序盤は相手の攻撃が巧みだったこともあり、重心が後ろに傾くような戦い方となってしまったが、前半途中に曺 貴裁監督が4バックから3バックへシステムを変更するなど修正を図り、後半は互角の戦いへ持ち込んだ。武富も「うまくいかないときにシステムを変えることも有効」と振り返っていた。自分たちのスタイルを追求する上で、流れに応じた臨機応変さも発揮できていることはプラス材料と言える。
対する磐田は開幕戦で福岡と引き分け、前節は“静岡ダービー”で清水に敗戦。1試合を消化したJリーグYBCルヴァンカップでも湘南に敗れており、公式戦1分2敗というスタートとなった。
磐田はボールを保持して主導権を握る方向性をベースにしながら、今季から指揮を執る伊藤 彰監督の下、立ち位置を意識して優位性を生み出すポジショナルプレーの導入を進めている。攻撃がスムーズに機能する場面があれば、清水戦の後半のように停滞してしまう場面もあるなど、完成の域には達していない。京都のプレッシングは激しいが、それをかわしながら攻撃を展開することが勝利へのポイントとなる。
昨季のJ2での対戦は磐田が2勝している。第4節では4-3のスコア。磐田が先に得点を決め、京都は二度追いつくという展開の中、前がかりとなった京都の背後を磐田が的確に突いて、カウンターからゴールを重ねている。第38節は1-0。首位・磐田と2位・京都の直接対決というシチュエーションで、京都が逆転優勝への可能性を懸けて挑んだが、77分の山田 大記の決勝点で磐田が勝利した。遠藤 保仁を中心としたポゼッションを表現した磐田に対して、京都も曺 貴裁監督就任から日が浅かった前半戦と比べて互角の勝負を演じるなど、チームの成長を感じさせる一戦でもあった。
開幕から続く公式戦5連戦の最後の試合。京都は水曜日のルヴァンカップから続けてピッチに立つ何人かの選手には疲労もあるだろうが、曺 貴裁監督は「連戦はわれわれのエネルギーを落とすものではない。タイトな日程だが、しっかり準備したい」と前向きな姿勢を貫く。直近のルヴァンカップでは20歳の山田 楓喜が1得点1アシストの活躍で勝利に貢献するなど、若手の台頭も好材料だ。
一方の磐田は山本 義道とファビアン ゴンザレスが出場停止となる。山本 義道は開幕から3バックの一角を務めており、彼に替わって最終ラインに入る選手のプレーも注目される。昨季の京都戦でシーズンダブルを達成した成功体験を自信として、ここで初勝利を挙げたいところだ。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

