「前節の1ポイントを生かすには次の試合が大事」。米本 拓司がそう話すように、ここで勝てば福岡戦の引き分けが糧になり、勝利に結びついたと捉えることができる。
相手はリーグ屈指の攻撃力を備える横浜FM。山口 智監督は「形がハッキリしているチームですし、ボールを動かすテンポ、流動性というのは気をつけなければいけない」と印象を語る。湘南としては「しっかりとした守備がポイントになる。奪ったあと、ゴールへ向かうところの速さが必要」と指揮官は話していた。
福岡戦では「今までの試合以上に気持ちを持って戦えていた」と谷 晃生は語っていた。逆に大敗した清水戦では1失点目を喫したあとに下を向き、チームとして崩れてしまったことで、7分間で3点も決められてしまった。
「清水戦のあと、サポーターの方々に(戦えていなかったと)言われていたので、なりふり構わない気持ちの部分を出したかった」と米本。普段から口数の多いキャラクターではないが、試合では誰よりも声を発した。それによって中堅選手たちも声を出すようになれば「みんながやりやすい環境になる」(米本)と、福岡戦はいつも以上に精神面を支えるよう鼓舞した。それも、苦しい状況下を無失点で切り抜けられた要因と考えられる。
対する横浜FMは前節、ホームで名古屋と対戦した。ベトナムでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージを戦っていたため、4週間ぶりのリーグ戦になった。24分に先制点を許したが、前半のうちに追いつき、86分にアンデルソン ロペスが決勝弾を決めて逆転勝利。ACL後初の国内戦で勝利し、勢いをつけている。
「難しいゲームになるのはスケジュールを見ても予測できていました。フィジカル的にも難しさを感じていました」とケヴィン マスカット監督が語っていた中でも粘り強さを発揮し、勝ち切る強さを見せつけた。
湘南としては「相手はハイラインですし、奪ったあとのショートカウンターというのが有効になる。1点目を取れれば相手はより前がかりになって、2点目、3点目と取れると思う」(米本)とプランを描くが、果たしてどんなゲームになるだろうか。
理想とする試合展開にはならないかもしれないが、湘南は泥臭く戦う姿勢を示し、今度こそサポーターの心を動かすような試合をしたい。そしてその戦いぶりが、結果に結びつくはずだ。
[ 文:舞野 隼大 ]
