未消化試合があるG大阪は、ここまで15試合を終えた段階で13位。宇佐美 貴史ら主力にケガが相次ぎ、「ケガ人も出たり、コロナの状況もあったりで本当に毎試合すごく大変な中で戦わないといけなかった。連戦で、試合に向けて戦術を合わせるのが難しかった」と片野坂 知宏監督は誤算続きのチーム作りに難しさを口にしていたが、開幕以降初めて得たインターバルは、戦術の再浸透に向けて非常に貴重な時間となった。
横浜FM戦を見据えた準備というよりは、まず固めるのは自らの足元。「横浜FMに合わせるというよりは、自分たちが今後どう戦っていくのか、どういう強みを持って戦うのかを共有すること」と片野坂監督は、6月5日の公開練習後に中断期間で意識したいことについて話していた。
3バックと4バックを併用し、目の前の相手に応じたメンバーを送り出してきた指揮官ではあるが、やはり確固たる方向性の確立は喫緊の課題である。
奮闘していたGK一森 純が戦線を離れ、山本 悠樹も右ひざ軟骨損傷で長期離脱が濃厚。台所事情は依然として苦しいが、横浜FM戦に向けて頼もしい男がチームに帰ってきた。
それは右ひざ内側半月板損傷で今季一度もピッチに立っていなかった東口 順昭だ。すでに全体練習に合流しており、急ピッチでコンディションを高めている。
中断期間には対戦相手も非公開となる練習試合を実施している模様で、好調の首位相手に東口が今季公式戦初出場を果たす可能性もありそうだ。また、可変的な最終ラインに変化をもたらせる髙尾 瑠も負傷から復帰。選択肢が増した最終ラインの顔ぶれを含めて、送り出される布陣にも注目だ。
前節・鳥栖戦は1-2で競り負けたものの、ボールの動かし方に関しては狙いとする形が随所で見て取れた。5月25日に予定されていた第15節・広島戦が、広島に複数名の新型コロナウイルス感染症陽性者が出た影響で、6月29日に日程変更。再び過密日程が待つこともあり、片野坂監督は高い位置でボールを奪う戦い方だけでなく、「夏場を乗り切れるようなことに取り組みたい」とボール保持もより意識した戦い方の重要性も口にしている。
一方、前節・磐田戦を2-0で快勝し、首位に浮上した横浜FMにとっては、3連勝を手にして首位を保ちたい一戦である。
G大阪の最終ラインには昌子 源や三浦 弦太、先日の韓国代表のテストマッチでも先発していたクォン ギョンウォンら日韓の代表経験者がそろうが、横浜FMはリーグ最多得点を誇っている。チームトップスコアラーのアンデルソン ロペスは計6試合の出場停止処分を受けているため、この試合でもピッチに立てないが、それぞれ4得点を決めている西村 拓真や仲川 輝人らアタッカー陣は充実している。
3連勝を目指す横浜FMに対して、中断期間中の取り組みの成果を見せたいG大阪である。
[ 文:下薗 昌記 ]
