前節、磐田は鳥栖に対して3-1で勝点3を手にした。3得点以上は明治安田J1第3節・京都戦(4○1)以来で、ファビアン ゴンザレスが2ゴール、鹿沼 直生が1得点と、結果を残して乗っている選手がいる。水曜の天皇杯3回戦・湘南戦では、リーグ戦のメンバーから入れ替えて臨み、1-0の勝利。そこから中2日で今節を迎えるわけで、状態は上向きと言っていいだろう。川崎Fとの前回対戦では、堅く守った守備が機能した。終盤、知念 慶に決められ1-1と追いつかれたものの、良い感触は持っているはずだ。
一方で、第16節を終えてから離脱していた大津 祐樹が、突発性難聴によって左耳の聴力がほぼなくなったことを公表。重度で回復が難しいということを本人が明かしている。これを受けて天皇杯3回戦では、サポーターが『俺達は大津 祐樹を待っている』という横断幕を掲げ、選手たちも集合写真撮影時に大津のユニフォームを掲げて共闘していることを強調した。チームのことを考えた行動を続けてきた兄貴分が復帰したときにも好調でいられるよう、勝点を獲得し続けたい。
ホームで磐田を迎える川崎Fは、天皇杯敗退のショックから再起を図る一戦となる。前節の札幌戦では5-2と攻撃陣が結果を残した。何より大島 僚太がアンカーに入り、チャナティップも戻ってきたことでボール回しが非常にスムーズとなり、相手を押し込むことに成功。味方を追い越すような動きも増えて、今季リーグ戦では初めての3ゴール以上をマークした。その流れを持続させたい中で迎えた天皇杯3回戦ではレアンドロ ダミアンやマルシーニョが先発。途中から橘田 健人、脇坂 泰斗、小林 悠らを投入するも無得点に終わり、東京Vに苦杯をなめてしまった。
「敗戦をしっかり受け止めて、磐田戦にぶつける」と鬼木 達監督。今節は、自信を持ってボールを受けて、縦パスを入れていく。山根 視来は「ほかのクラブと一番違うところは真ん中を攻められるところ。僚太くんが入ったので、『このスペースにくるの?』という中央へのパスが入ってくると思う。中を攻めることで外が空く相乗効果もある。中にくるな、と警戒されるような試合をしたい」と述べた。
大島自身は、負傷からの復帰戦だった札幌戦後に「ダメージが残っている感覚」が数日あったことを明かしている。ただ、一方で「プレーできることは楽しい」と前向きな発言も残した。磐田戦に向けては、「相手の狙いを全員で共有して、いなせたらいい」と話し、出場に意欲を見せている。札幌戦で負傷交代した知念 慶に替わり、センターFWで誰が起用されるかも注目だ。天皇杯でレアンドロ ダミアンがフル出場していることから、前節2得点を挙げた小林 悠が登場しそう。大島から小林へのホットラインが開通すれば、大量得点も見えてくる。“大島効果”を持続させて、連勝を目指す。
3位の川崎Fは勝って1位、2位へプレッシャーを掛けられるか。14位の磐田は勝って一気に団子状態の中位に浮上できるか。
[ 文:田中 直希 ]


