横浜FMは前節、清水の『クラブ創設30周年記念マッチ』として国立競技場で開催されたアウェイゲームで5発大勝を飾り、史上2クラブ目となるJ1通算500勝を達成した。試合展開は二度同点に追いつかれながらも、絶好調のレオ セアラが自身二度目のハットトリックでトリコロールをけん引。父・貴史さんがクラブ1勝目をつかんだ“聖地”で、くしくも水沼 宏太が2アシストと躍動し、話題性十分の運命的な1勝となった。
ただ、内容にフォーカスすれば、この5連勝では最も課題が残ったと言わざるを得ない。先制した直後にミスから同点に追いつかれ、前半アディショナルタイムに勝ち越すも、後半立ち上がりに再び追いつかれるなど、試合運びに改善の余地がある。その後、すぐに勝ち越すなど3ゴールを積み重ね、突き放した地力はさすがだが、ラストワンプレーで放り込まれたクロスに、途中出場の選手がうまく対応できずに3失点目。歴史的な1勝の歓喜に打ち消されたものの、後味が悪かったのも事実である。
「3失点したし、終わり際の失点は反省点。2失点目の時間帯も良くない。1失点目も点を取った直後なので、反省点はたくさんある。(清水戦は)点を取れたから良かったが、先に失点したり、先行されると試合が難しくなるので、気を引き締めていきたい」(永戸 勝也) ただ、逆説的には勝ちながら課題を修正していくのが強者の条件でもある。4月の前回対戦では、特に前半、広島に強烈なプレスでビルドアップを封じられただけに、前節の3失点をいま一度地に足をつける教訓にしたいところ。何より、シーズンダブルを喫するのはトリコロールのプライドが許さない。昨季から11戦無敗が続くホームの地の利を生かし、返り討ちを果たしたい。
対する広島は明治安田J1第15節・G大阪戦の敗戦で連勝が『4』でストップしたものの、前節・磐田戦を3発快勝し、すぐさま立て直しに成功した。「G大阪戦では良いプレーができなかったが、自分たちは修正し、“できる”ということを証明できた」。磐田戦後、ミヒャエル スキッベ監督もこのように満足感を示した。
今節も今季就任した指揮官の下、築いてきた“縦に大きく速く”というスタイルを継続できれば、シーズンダブルの可能性は十分。一方、延期されていたG大阪戦が先週水曜日に組み込まれたため、今節は公式戦9連戦の6戦目となり、その上、長距離移動を伴うアウェイ戦。夏場の高湿度下で高強度が求められるスタイルを90分間実践できるコンディションを整えられるかが、1つのカギとなりそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]

