「鹿島のサッカーというのは非常に速くて、熱量があって、その上に個性が乗っかっているというサッカー」(岩政監督) チームでやろうとすることに埋もれてしまった選手たちの個性をもう一度表に出すことを目指す。
選手たちもその変化を歓迎する。
「(岩政監督が)味方の特長も自分の特長も生かせば生かすほど、大きな輪になると言いますか、雪だるま式に大きくなっていくと言っていた。僕はそこにすごく共感できました」 キャプテンの土居 聖真は監督交代に責任を感じながらも、もう一度チーム全体で前を向いて進むことに意識を向けていた。
勝点40で5位につける鹿島は、3試合連続引き分けのあとに2連敗と苦しい状況が続いている。特にホームでのリーグ戦は3試合勝利から遠ざかっており、最後に勝ったのは6月18日の明治安田J1第17節・京都戦までさかのぼらないといけない。岩政監督の初陣は『声出し応援運営検証対象試合』に指定されており、一部エリアでは声を出しての応援ができる。選手の個性が出れば出るほど、チームの力が雪だるま式に大きくなっていくように、チームが良いプレーをすれば声援も大きくなり、さらに選手は良いプレーができるようになる。そうした雰囲気を取り戻したい。
対戦するのは福岡だ。今季はリーグ戦だけでなくJリーグYBCルヴァンカップのプレーオフステージでも対戦し、ここまでは鹿島の2勝1敗という成績だ。ルヴァンカッププレーオフステージをアウェイゴール数の差で勝ち進んだ福岡は準々決勝で神戸を下し、クラブ史上初のベスト4進出。特に10日に行われた第2戦はベンチ入りも含めて14人で臨み、しっかりと勝ち切った。
メンバーは少なくギリギリの戦いではあったが、前線にジョン マリ、ルキアン、フアンマ デルガドが並ぶ布陣は強力。ルヴァンカップ準々決勝第2戦でもジョン マリの屈強なフィジカルでキープしたところからカウンターに移り、鋭く駆け上がったルキアンのゴールが決勝点となった。
ここから巻き返しを図りたい鹿島と勢いに乗る福岡。選手も激しく戦うことを常とし、岩政監督、長谷部 茂利監督ともに相手を見てサッカーをしてくる。過去3戦とは違った試合になりそうだ。
[ 文:田中 滋 ]

