残留争いの行方を決めるカードの1つだ。ホーム最終戦でもある磐田は前節、G大阪との直接対決に敗れたことで、三度目のJ2降格が決定。自動降格はあと1枠。その可能性があるのは清水、京都、G大阪の3チームとなっている。現在、京都はJ1参入プレーオフに回る16位。自動降格圏の17位・清水とは勝点2差で、残留ラインの15位・G大阪とは勝点1差という状況。仮にG大阪が敗れれば、得失点差で優位に立つ京都は引き分けでもG大阪を上回る。ただし、清水が勝利を収めれば、勝点で並ばれ、得失点差ないしは総得点数によって16位から浮上できなくなってしまう。以上を踏まえると、京都としては勝点3が求められる。
そんな京都を迎え撃つ磐田の前節を振り返ると、きっ抗した展開が続いた中、後半に決定機を確実に仕留めたG大阪に上回られ、最終的には0-2で敗北。「(攻撃では)自分たちが狙いとするスペースを使えた部分はあったけど、決定的なチャンスでいうと相手のほうが上回っていた。力不足なところがあったと思う」(山田 大記)。それでも、ポジティブな部分もある。目の前の勝点3を追い求めながら戦ってきた終盤戦は、“勝たなければいけない”というプレッシャーとの戦いの中で、なかなかアグレッシブに戦うことができなかった。ただ、前節はシュートに至る過程やチャンスの数を鑑みても、前向きに戦う姿をある程度見せることはできた。ホーム最終戦では、チームとして今季の集大成となるパフォーマンスを見せたい。
「まずはサポーターの方にすごく申し訳ない気持ちでいっぱい。まずは来季に向けて、今年最後の1試合を、内容はどうあれ、気持ちで勝ってこの1年を終わりたい」。そう語った古川 陽介は、シーズン終盤に途中出場のポジションを確立し、攻撃のジョーカーとしてチームを救う活躍も見せてきた。今節で相まみえる京都は、中学時代を過ごした古巣となる。「中学の頃に3年間お世話になった。自分が成長した姿を結果で見せられるようにしたい」と意気込みを語る。また、前節は2点差をひっくり返さなければいけない難しいシチュエーションの中、「あのような状況で、少ない時間でもクロスやチャンスを演出するシーンが出せなかった。メンタル面で気負わずにプレーできるように克服していきたい」と反省を口にしていた。この1年での成長をピッチで示したいところだ。
京都にもJ2へ逆戻りしたくない意地がある。勝点3を得るために前線から積極的にプレスを仕掛けるなど、アグレッシブに戦ってくるだろう。そんな相手に磐田はこの1年で積み上げてきたものをどれだけ表現し切れるか。当時とは状況も舞台も異なるが、そのとき出せるベストを尽くして好ゲームを見せた昨季のJ2第38節、ホームでの京都戦のような試合を期待したいところだ。
[ 文:森 亮太 ]
