半田 陸や杉山 直宏ら新戦力も先発を飾り、後半にはJリーグ初のイスラエル国籍選手となるネタ ラヴィもデビュー。宇佐美 貴史に1年3カ月ぶりのゴールも生まれ、ポジティブな要素が至るところに見られた90分だった。
「チームが始動して1カ月ちょっと経つが、コンセプトのところは明確になっている。取り組むコンセプトをより完璧にしていく必要がある」(ダニエル ポヤトス監督)。
スペイン国籍の指揮官が求めるのは「攻守両面に支配するサッカー」で、堅守速攻をベースにした昨季終盤とは180度異なるスタイルだ。開幕戦ではゴールもゲットし、攻守で存在感を見せたブラジル国籍のダワンをアンカーに配置。宇佐美がインサイドハーフで攻撃をけん引する今季のサッカーは、最後尾からの組み立てと、選手の的確な立ち位置でボールを動かす現代的な戦い方である。
「貴史自体が中央でプレーするのが好きな選手なので、中にいることでボールをたくさん触れるし、ゴール自体も中央にあるのでそこを目指すことができる」とダニエル ポヤトス監督は話すが、今季から加わったチュニジア代表FWのイッサム ジェバリは負傷によりメンバー外だった。今節も出場は不透明なだけに、今季キャプテンを託された宇佐美のパフォーマンスが初勝利のカギを握ることになりそうだ。
また、「アウェイでの試合だったが、ゴール裏にたくさんのG大阪サポーターを見つけられた」と話したネタ ラヴィにとっても、ホームサポーターの前でお披露目になる一戦。欧州基準を随所に感じさせる18番の初先発の有無も注目ポイントだ。
一方、鳥栖はホームで行われた開幕戦で湘南に1-5の大敗を喫した。スコアこそ大きく差がついたが、鳥栖はVARチェックで二度のゴール取り消しとなるなど、一方的な展開ではなかったことも事実。ミスにつけ込まれ、湘南のカウンターに沈んだ格好となったが、「ゴールまで行ける道筋は昨年よりは広がったと思う」と川井 健太監督も前向きだ。
チームを構築中のG大阪に対して、鳥栖は川井監督の目指すサッカーが浸透しているアドバンテージがあるだけに、G大阪の良さを封じにかかるはず。そして、G大阪が警戒すべきは開幕戦で一矢報いるゴールを決めた小野 裕二の存在だ。一昨季までG大阪に在籍していた小野は昨季の対戦でも、G大阪を苦しめるプレーを再三見せていた。
両チームともに欲しいのは今季初勝利。ボールを奪いにかかる鳥栖とボールを握りたいG大阪の真っ向勝負が、スリリングな展開になることは間違いない。
[ 文:下薗 昌記 ]
