水曜日にアウェイでの前節・鹿島戦に臨んだ鳥栖は、31分にCKから田代 雅也が先制点。さらに38分には宮代 大聖に加入後初ゴールが生まれ、前半を2点リードで折り返す。後半に入っても49分に小泉 慶がミドルシュートを突き刺し、3点目。勝利は確実かと思われたが、好事魔多し。小泉の得点からわずか3分後に1点を返されると雰囲気が一変。攻勢をかける鹿島の圧力の前に劣勢を強いられる。68分にも失点して1点差に迫られると、アディショナルタイムに立て続けに2失点。3-0だった試合をひっくり返されてしまう。それでも、ラストプレーとなったCKから田代が押し込み、同点に追いつく。ジェットコースターのような乱戦となったが、勝点1を持ち帰った。
一方のG大阪は水曜日に前節・広島戦が予定されていたが、広島に新型コロナウイルス感染症の陽性判定者が複数発生したことで中止となった。そのため、今節は前々節の“大阪ダービー”以来、1週間ぶりの試合となる。その“大阪ダービー”では前半に山見 大登のプロ初ゴールで先制しながらも、後半にまさかの3失点。ともに大阪に居を構えるライバルに対して悔しさの残る逆転負けを喫してしまった。G大阪も10日、12日とトップチームに合計7名の新型コロナウイルス感染症の陽性判定者が発生する苦しい状況だったが、時間も経過し、徐々に戦力も復帰することが予想される。“大阪ダービー”での敗戦という悔しさを晴らすためにも、仕切り直しの1勝が欲しいところだ。
鳥栖にとっては今節が公式戦6連戦の5試合目。疲労がコンディション面に大きく影響を与える連戦の終盤だが、G大阪は広島戦が中止となったことで十分な試合間隔があり、コンディションでは利があると考えられる。川井 健太監督は「疲れは多少あると思いますし、否定するつもりもないです。ただ、選手たちは鹿島戦での悔しさがあると思います。この悔しさをすぐにぶつけられるというのはフィジカル的な要素を上回れる可能性にもつながる」と話し、鹿島戦で味わった悔しさからの奮起に期待を寄せていた。
昨季の対戦ではG大阪がシーズンダブルを達成している。鳥栖は2試合ともにボールを握ったものの、G大阪の守備を打ち崩すことができなかった。そして2試合ともに宇佐美 貴史が決勝点を記録するウノゼロでG大阪が勝利を挙げている。鳥栖としては上位戦線に生き残るためにも4試合ぶりの勝利を挙げ、昨季の悔しさを晴らしたいところだ。
翌水曜日に天皇杯2回戦が控えているが、リーグ戦はこの試合を最後に中断期間へと入る。両者ともに勝って中断期間を迎えたいという思いは共通しているはずだ。悔しさを味わって今節を迎える両者。勝利への希求心で上回り、歓喜をつかみ取るのはどちらになるか。
[ 文:杉山 文宣 ]
