ホームの鳥栖は前節、アウェイで広島と対戦。ケガ人が多発する中、JFA・Jリーグ特別指定選手の長澤 シヴァタファリを先発で起用した。前半は劣勢を強いられたが、集中した守備を見せ、無失点で折り返す。後半は速攻から何度かゴールに迫るも、広島が誇る強固な3バックと守護神・大迫 敬介の前にゴールを奪い切るには至らず。終盤には自陣深い位置でのミスからショートカウンターで失点を喫すると、そこから巻き返すことができなかった。JリーグYBCルヴァンカップを含め公式戦連勝を果たしていたが、リーグ戦での連勝とはならなかった。
対する柏は前節、ホームで鹿島と対戦。開幕から未勝利が続く苦しい状況だったが、この試合では立ち上がりから粘り強い守備を展開する。ボールを保持しながら前進を図ろうとする鹿島にストレスを与えると、32分に中盤でのパスカットから鋭い速攻を発動。マテウス サヴィオのスルーパスに抜け出した細谷 真大がGKとの1対1を制し、先制点を奪う。後半は鹿島に押し込まれる時間が続いたが、全員が体を張った守備を見せてゴールは許さず。細谷が挙げた虎の子の1点を最後まで守り切り、昨年8月以来の勝利をホームのサポーターと分かち合った。
リーグ戦での両者の対戦は11勝7分8敗で鳥栖がリード。2020年9月の対戦から、鳥栖は柏戦で複数得点の5連勝を収めていたが、昨季の明治安田J1第21節で柏が勝利し、連勝記録はストップしている。
試合の構図としては、ボールを保持する鳥栖に対して、柏が粘り強い守備でカウンターを狙う展開が予想される。最近の試合ではボール保持型のチームとの対戦が続き、アグレッシブな守備からの速攻で良い流れを作っていた鳥栖にとっては、少しカラーの違う戦いになるだろう。「相手が下がったときにはわれわれの立ち位置をしっかり取り、動かす。ただ、最後のペナルティーエリアのところには人数をかけなければいけないので、そこは選手たちと共有しました」と、川井 健太監督は押し込んだ状態でのフィニッシュについて言及している。
ともに上位での戦いを目指して臨んだシーズンだったが、開幕から不本意なスタートとなっているだけに、下位直接対決で勝利し、まずは中位グループに入っていきたい。柏は初勝利に安堵することなく、前節で見せた勝利への執念を継続できるかが重要なポイントだ。
ともに4バックで戦うことが予想される一戦は、個々のマッチアップも増加するだろう。球際の勝負にどれだけ勝利への思いを込められるか。そこで上回ったほうが勝利をつかみ取ることは間違いないはずだ。
[ 文:杉山 文宣 ]
