柏は5月中旬、ヘッドコーチを務めていた井原 正巳氏が新監督に就任。就任後初の公式戦となった前々節・神戸戦は、結果こそ引き分けだったものの、首位相手に攻勢を強めて決定機を何度か作るなどポジティブな内容だった。しかし、前節・川崎F戦では力の差を痛感。自分たちの守備がハマらずに何度もペナルティーエリア内への進入を許し、マイボールになっても相手陣へなかなかボールを運べなかった。古賀 太陽は「『動かされ続けることに関してストレスは感じないように』という考え方を持っていたが、逆に自分たちがストレスを与えるような戦い方をするべきだったと2日経って思う」と振り返った。今節、どのような形でストレスを与える守備を実行するかは注目点だ。
小屋松 知哉が「ロングボールだけではなく、しっかりポジションを取りながら足元で崩していくところは、この2試合でも少しずつ出てきていると思う」と話すように、“ボールをいかに前進させるか”というところで手ごたえをつかみ始めている柏。札幌は「分かりやすくマンツーマン」(小屋松)の守備を特徴としているだけに、「ワンタッチを使いながら外していくところが大事になる」(小屋松)。素早くボールを動かし、2試合ぶりの得点を狙いたい。
そして、移籍後初の古巣対戦となるのが高嶺 朋樹。今季は先発落ちする時期もあったが、井原監督就任後は2試合連続フル出場を果たし、チームの主軸として奮闘している。「(札幌との一戦は)複雑だし、当日どういう気持ちになるか分からない。でも、いまはレイソルの選手。レイソルのために戦って、必ずコンサに勝ちたい」(高嶺)。球際の強さや展開力など持ち味を発揮し、勝利への執念を結果につなげられるか。
ペトロヴィッチ監督体制6年目の札幌は、開幕3戦未勝利と思うようなスタートを切れなかった。ただ、その後はリーグトップタイの32得点という攻撃力を武器に勝点を伸ばしている。また、「僕がいたときはかなりロングボールを使っていたが、いまは前に高い選手がいないぶん、ショートパスや裏へのパスではがそうとしている」(高嶺)と、攻撃には変化も見られる。広島から今季加入した浅野 雄也はすでに自己最多となる8得点を挙げており、金子 拓郎もキャリアハイに並ぶ7得点を記録。好調な選手たちの躍動に期待したい。
前節・名古屋戦では4試合ぶりの黒星。ペトロヴィッチ監督が「札幌が相手を押し込んだことは見ている人には分かったと思う。だが、相手は少ないチャンスを決めた。そして、最初の失点がわれわれの戦いを難しくした」と振り返ったとおり、先制点を許したことで名古屋のゲームプランに乗せられてしまった。攻撃面に強みがあるとはいえ、先制点を取ることができれば試合運びがよりラクになるのは明白。前節の反省を生かし、立ち上がりから集中して試合に臨みたい。
[ 文:藤井 匠 ]
