対する札幌はここ3試合で2分1敗と勝利がないが、前々節・C大阪戦での1-4の敗戦から、前節は首位争いを演じる神戸を相手に1-1のドロー。内容的には神戸を上回るゲームだっただけに、今節での勝利への意欲は増しているはずだ。
今季二度目の2連勝が懸かる福岡の長谷部監督は、札幌を「良いチーム作りをして、選手たちもイキイキとプレーしている」との言葉で高く評価。その上で今節に向けては「何よりも札幌の選手たちの(攻撃面での)“イキイキ”を分断することが大事。それができないと手をつけられない状態になるから。そうすることで少し歯車みたいなものが崩れると、われわれにも勝機が訪れるはず」とコメントしている。
このコメントからも福岡としては打ち合いではなく、堅い試合展開に持ち込みたいとの思惑を感じられる。無失点の時間をできるだけ伸ばし、福岡が“自分たちらしい戦い”を実践するための守備のポイントは、札幌のサイドアタックの制御にある。特に前回対戦で特長を抑え切れなかった金子 拓郎への対応は重要なポイントになる。
攻撃に関しては、前節でルキアンが10試合ぶりにゴールを挙げたことは大きなプラス材料。「点を取って重みもとれたし、自信もつく」と言うルキアンは、「対札幌戦での2試合連続ゴールはもちろん狙っている」と続けており、前回対戦で貴重な同点ゴールを挙げている相性の良さも含めて、今節の活躍が期待できる。また、前節でルキアンと2トップを組んだ山岸 祐也も前回対戦でゴールを挙げている。ここ3試合は得点を取れていないが、攻守で十分な貢献をしており、攻撃のキーマンの1人となる。
札幌側の視点に立つと、特徴であるサイドアタックが警戒される中で、どのように得点につなげていくかが大きな見どころ。十分な警戒を打ち破るだけの個人のポテンシャルと、グループとしての意図的な仕掛けをどれだけ継続的に表現できるか。特に堅い守備が特徴の福岡が相手なだけに、福岡とは逆の姿勢での“我慢比べ”で勝ることが求められる。前回対戦では荒野 拓馬と浅野 雄也のゴールで13分までに2点のリードを奪いながら、そのあとに少し受けの態勢に回ったことで後半に追いつかれたという反省がある。攻撃的姿勢の貫徹が4試合ぶりの勝利へのカギになるだろう。
過去のJ1での対戦成績では福岡が4勝3分2敗とリードしているが、J2での対戦も含めると13勝10分13敗と五分の成績となっている。今回の結果は果たして。
[ 文:島田 徹 ]


