鹿島は前節も大一番だった。C大阪をホームに迎え、鈴木 優磨の先制点で早い時間にリードを奪ったところまでは良かったものの、25分にディエゴ ピトゥカが一発退場。しかし、「全員で割り切れたのが良かった」(安西 幸輝)という徹底した守備を見せた。C大阪の決定機もわずかな数に抑え、勝点3をもぎ取ったことで優勝戦線に名乗りを上げた。そして迎える横浜FMとの決戦。チームの雰囲気は上々と言っていいだろう。
対する横浜FMは苦しい戦いが続いている。横浜FC、柏に連敗すると、JリーグYBCルヴァンカップこそ札幌を退けて準決勝にコマを進めたが、リーグ前節・鳥栖戦は87分に先制を許す苦しい展開となる。90分に吉尾 海夏が同点ゴールを決めて勝点1をもぎ取ったが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の開幕戦では仁川に2-4の敗戦を喫した。リーグ戦でもここ3試合で2得点しかできておらず、自慢の攻撃力は影を潜めている。
アンデルソン ロペス、エウベル、水沼 宏太など、主力と呼べる選手たちはACLに出場せず、この試合を迎えるため、万全のコンディションで備えることが期待される。ただ、しばらく連戦が続くということもあり、ケヴィン マスカット監督は「フィットしている選手全員にチャンスがあります。だから、選手たちには良い準備をしてほしいと自分は思っています」と、より多くの選手が戦力の輪に入ることを期待していた。
前節で退場処分を受けたディエゴ ピトゥカは出場停止。代わりに出場するのは柴崎 岳になると思われる。9月1日に加入が発表されてから、ここまで2試合は途中出場だった。いよいよ先発からピッチに立つことが期待される。
「今までチームになかったものを加えたい」と話していた柴崎だが、周囲の選手たちはすでにそのプラスαをひしひしと感じている。パスの質に言及したのは安西だ。
「岳くんのパスで動かされる。パスが出てから走ることが何回か出てきているので、それに合わせていかないといけない」 走りながら選手がつながることを求めてきた鹿島にとって、パスが出てくる感覚がつかめれば、よりダイナミックな攻撃ができるだろう。
ただ、ここまでチームを引っ張ってきた鈴木に気負いはなかった。
「特別なことは別に何もなくて、今まで積み上げてきたものを最高な形でホームで迎えられるので、いつもどおりの準備をしています」 力を発揮できるのはどちらのチームだろうか。
[ 文:田中 滋 ]

