ホームの札幌は前節、アウェイで名古屋と対戦して1-1で引き分けている。堅守の相手に対してグループでボールを動かしつつ、全体をコンパクトに保ちながら好パフォーマンスを演じていたものの、なかなか得点を奪えない。そうしているうちに、後半の立ち上がりに相手の狙いであるロングカウンターにうまく対応できず、長い距離をドリブルで持ち運ばれてゴールを割られてしまった。だが、そこからしっかりと粘りを見せる。名古屋との前回対戦では、先制をされてから相手の狙いどおりの戦いに持ち込まれ、追加点を許して1-2で敗れてしまったものの、この試合では速攻に屈することなく圧力を掛け続け、66分に小林 祐希が決めて同点に追いつく。その後は逆転に持っていけそうな展開を続け、悪くない形で勝点1をつかみ取った。
JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦・横浜FM戦以降、公式戦3戦連続で未勝利となってしまったが、内容的には上向きと言える。出場停止や負傷による欠場者が重なり、難しいメンバー選考となった中でもグループでパスをつなぐ戦いを披露していた。また、両サイドを広く使うことができており、今後に期待が持てる戦いができていたと評したい。
一方、秋の北海道に乗り込む柏は前節、ホームで福岡と対戦し、1-3で敗戦。13分にセットプレーからジエゴが先制点を決める幸先の良いスタートを切り、勢いそのままに攻守で相手を上回り続けたものの、追加点が奪い切れない。そうしているうちに、後半に入ると状況が一変してしまう。54分から立て続けに2点を献上すると、そこからは相手のペースになってしまい、65分に勝負をほぼ決する3点目を決められた。終盤は人数をかけてゴールを目指すも、相手の堅守にはね返されてしまった。
この敗戦により、6戦負けなしと維持していた好調がひとまずストップしてしまった。しかしながら、今季は勝てそうな試合や引き分けられそうな試合を最後の最後で落とすなど、苦しい戦いが続いていたことを振り返ると、久しぶりの敗戦を決して過度にネガティブに捉える必要はないはず。ここから地力を発揮し、順位を上げていきたいところである。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、1つの焦点となるのは札幌のメンバー構成だ。荒野 拓馬、宮澤 裕樹、岡村 大八の3選手が出場停止となっており、加えて馬場 晴也がアジア競技大会を戦っているU-22日本代表に参加しているため離脱中(※28日16時時点の段階)。ボランチ、最終ラインが手薄になっており、特に3バックの中央のポジションは宮澤、岡村が同時不在となり、人選が注目されるところ。そうした状況のホームチームに対して、残留争いから抜け出したい柏がどれだけしたたかにつけ込めるか。そこが大きな見どころになるだろう。
[ 文:斉藤 宏則 ]

