8位・福岡はクラブ初のタイトル獲得が懸かる11月4日のJリーグYBCルヴァンカップ決勝への進出を決めており、その一戦に向けた良い流れを今節で作りたいところ。もちろん、昨季に続けて掲げる『リーグ戦で8位以上』という目標達成に向けても大事な一戦となる。
前節で9位・川崎Fに2-4で敗れ、川崎Fとの勝点差が『6』から『3』に縮まった。今節で負ければ順位を落とす可能性があるが、ボランチ・前 寛之が「順位的にも上を目指せる状況。マリノスに勝って上に行きたい」と言うように、5位・広島との勝点差は『3』で、選手は“上”に視線を向けて戦う意思統一ができている。
分の悪い横浜FMが相手であるだけに、守備的で慎重な戦いを選択する可能性もあると思われたが、長谷部 茂利監督は「マリノスの攻撃力をいかに抑えるかはもちろん大事。しかし、守るだけではなく点数を取ることで勝利につながるので、そこも求めたい。前節は2点で足りなかったので、3点、4点取るという考えも持ちたい」とコメント。攻撃にも十分な意識を置きつつ、最近のチームの売りでもある前向きにボールを奪いにいく攻撃的な守備と、アグレッシブな攻守の実践により勝点獲得を目指す。
一方の2位・横浜FMは、首位・神戸と勝点4差。残りが4試合しかないということを考えると、優勝に向けて勝点を逃したくないところ。とはいえ、厳しい状況で今節に臨まなければならない。4-1で勝った前節・札幌戦から中3日でAFCチャンピオンズリーググループG第3節・カヤFC(フィリピン)戦を戦い、そこから中2日でこの福岡戦。ケヴィン マスカット監督はこの過密日程を考慮し、各選手のプレー時間をコントロールしてきたとはいえ、フィジカルコンディション的には厳しいはず。
さらに、ケガ人の多さも気になる点だ。カヤFC戦は札幌戦から6人を入れ替えて先発を組んだが、最終ラインに入った松原 健、喜田 拓也、永戸 勝也の3人は連戦。それはCBの負傷者続出が影響したもので、喜田は本来ボランチだが、札幌戦とカヤFC戦ではCBとしてプレー。しかも永戸はカヤFC戦の25分で負傷交代しており、福岡戦での出場は微妙。守備戦力の状況が悪化した中でケヴィン マスカット監督がどういう手を打ってくるかは注目したい点だ。
ただ、持ち前の攻撃力を高いレベルでキープしているのはポジティブな要素。昨季の明治安田J1第29節と今季の第15節での福岡戦で計3ゴールを決めているアンデルソン ロペスは、カヤFC戦で途中出場から1ゴールと、福岡戦3戦連発に向けて準備万端。また、札幌戦で途中出場してリーグ戦今季初ゴールを挙げた杉本 健勇は、先発したカヤFC戦でもゴールと勢いがあり、攻撃陣の厚みはさらに増した印象だ。
福岡が3戦ぶりの勝利でルヴァンカップ決勝にはずみをつけるのか、横浜FMが苦しい状況の中で首位・神戸に食らいつく勝点を手にするのか、結果はいかに。
[ 文:島田 徹 ]


