昨季JリーグYBCルヴァンカップで初のタイトルを獲得し、リーグ戦ではクラブ史上最高の7位という成績を収めた福岡。今季の目標は『リーグ戦で6位以上、カップ戦でベスト4以上』と、堅実だが右肩上がりの推移継続を狙う目標設定を行った。
アグレッシブな攻守で安定した勝点獲得が目指せるチームとなっている福岡だが、昨季のチームトップスコアラー・山岸 祐也(名古屋)、攻守で大きな存在感を発揮した井手口 陽介(神戸)、チーム2位タイの5ゴールをマークしたルキアン(湘南)の移籍がどう影響するか。特に山岸とルキアンが担っていた得点力をどう補うか。ナッシム ベン カリファ、松岡 大起、岩崎 悠人ら新戦力が攻撃面でうまく機能できるかが、目標達成の大きなカギになりそう。
福岡の長谷部監督体制における躍進は堅守が支えてきた。守備陣の顔ぶれは昨季までと大きく変わらない。昨季失点数が増えたことを反省材料に、主将の奈良 竜樹、ボランチの前 寛之らを軸にこれまでの積み上げに加え、今季は組織的な守備力向上をより意識するはずなので、堅い守備は今季もストロングポイントになるだろう。
対する札幌は、福岡の長谷部監督が「超がつくほどの攻撃的なチーム」と表現するアタッキングサッカーの追求は今季も継続されるはず。昨季途中で得点源の1人だった金子 拓郎が海外移籍しながら、最終的にリーグ3位となる56得点を挙げた攻撃力はリーグ屈指だ。
昨季チーム4位の6得点を挙げた小柏 剛がFC東京に移籍したが、昨季のチームトップスコアラー・浅野 雄也(12得点)、チーム3位の7得点を挙げたスパチョークがいる。さらに鈴木 武蔵が2020年以来の復帰を果たし、昨季同様の得点力は期待できる。鈴木は2019年にペトロヴィッチ監督の下でキャリアハイとなる13ゴールを記録し、指揮官の思考と志向を熟知しているので、開幕から貢献度の高いプレーを見せるのでは。
そんなチーム状況と特徴からすれば、今節は福岡の守備力、札幌の攻撃力という対決の構図となりそう。長谷部監督就任以降、このカードのリーグ対戦成績は2勝3分1敗と福岡がリード。福岡が勝った2試合はいずれも札幌の得点を前半の1点に抑え、後半に2点を奪っての逆転によるものなので、福岡が勝つには前半での複数失点を抑えて後半勝負というパターンか。一方の札幌は前半で複数得点を奪って、完全に主導権を握ることが勝利への道筋と言えそう。
最後に開幕戦の成績を見ると、福岡は2001年を最後にJ1においては開幕戦勝利がない(2分4敗)。一方、札幌はペトロヴィッチ監督が就任しての6年で言うと、2021年に勝利を収めているが、トータルでは1勝2分3敗と、こちらも開幕戦はもうひとつの結果に終わっている。
[ 文:島田 徹 ]


