ホームの札幌は前節、アウェイで神戸と対戦して1-6で大敗。立ち上がりこそ相手陣の高いエリアから積極的にプレスを仕掛け、神戸に圧力を掛ける悪くない入りを見せていたものの、一瞬のスキを突かれて失点。するとそこから次第に押し込まれるようになり、前半のうちに0-3に。後半、選手交代をしながらなんとか活路を見いだそうとするも、試合巧者の前年王者にうまくいなされて失点をさらに重ね、オウンゴールで1点を返すにとどまってしまった。
この敗戦により、4連敗。開幕からいまだ勝星がなく、最下位となってしまっている。ここまでは得点が少なく失点が多い状況。失点については、札幌はもともと少なくないチームであり、昨季もリーグワーストタイだった。その一方で得点数は昨季リーグ3位だったことを考えれば、気がかりなのはこちらのほうだろう。3年半ぶりの復帰を果たした鈴木 武蔵を中心に連動した攻撃から得点を狙うものの、なかなか実っておらず、なんとか1つ良い形から得点して流れを引き寄せたい。
一方、やっと春らしさを感じさせてきた4月の北海道に乗り込む名古屋の前節は、ホームに横浜FMを迎えて2-1で勝利。前半は流動的に攻撃を仕掛けてくる相手に対して、うまくマークを受け渡すなどしながら、巧みに抑えることに成功していた。そんな中で後半立ち上がりに失点をしてしまうのだが、ここから我慢強く戦えたことが大きかった様子。77分に相手のスキを突いて森島 司が技ありシュートを流し込むと、終了間際には途中出場の山中 亮輔が直接FKを強烈に叩き込んで逆転に成功。粘り強い戦いを演じ、見事に勝点3を獲得した。
今季は開幕3連敗とつまずいたが、そこから2連勝。見事に流れを取り戻しているとあって、今節まで中3日という日程が逆に、勢いをそのまま維持させてくれるかもしれない。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、ミッドフィールドの攻防が焦点となり得るだろう。札幌は中盤の両サイドでポジションをローテーションさせながら相手の守備を揺さぶるやり方が得意。それに対して名古屋のほうも、前節で披露したように、運動量をベースとしたマーキングで容易には崩されない。そして、そこから永井 謙佑らのスピードを生かしたカウンターも鋭く発動できる。中盤の攻防で相手の守備を外すことができれば札幌が優位に立てるし、そこにうまく対応できれば名古屋が主導権を握り得る。
どちらも走力と献身性のある選手がそろっているだけに、スピード感のあるハイテンポな戦いが見られそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

