前節は、G大阪を相手に守備の強度を発揮した。連戦が続いたこともあり、トレーニングにじっくり時間を割けなかったことで「われわれがやってきたことだったり、強みが薄れてきたところがあった」とランコ ポポヴィッチ監督。チームとして守るべき約束事を再確認し、ディシプリンを保った戦いで勝利すると、「これが鹿島のあるべき姿だと思いますし、この1試合だけでわれわれらしさを見せても意味がないと思っています。継続して見せ続けること、それが非常に重要だと思っています」と笑顔を見せた。今節は中4日で迎えるが、次節・柏戦は中2日と短期間で待ち受ける。準備期間が再び短くなった際に、チームの特徴とする球際の強さやトランジションの早さなど、前節で見せた姿勢を継続できるかが、この連戦においてのカギとなりそうだ。
対する湘南は前節に札幌と対戦し、3点のリードを奪われたものの、後半中盤以降に怒とうの3得点を挙げて追いつき、勝点1を手にした。前々節で神戸に0-1で敗れたあと、JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦で秋田にも1-2で敗れていただけに、チームに漂うイヤな流れを断ち切る勝点1となった。66分から出場した畑 大雅が、わずか1分後に反撃の狼煙となるゴールを挙げ、驚異的な粘りにつなげた。起用した山口 智監督は「畑に関しては素晴らしいパフォーマンスと得点を見せてくれました」と称賛を惜しまなかった。
そうした湘南の戦いぶりは、鹿島の選手にも強い印象を与えている。G大阪戦で先制ゴールを挙げた仲間 隼斗も「湘南はやっぱり変わらずアグレッシブに戦ってくるチームだと思っていますし、前節の試合でも3点入れられながら最後に3点入れるという、最後まで絶対にあきらめないチームだなというふうには思っています」と、その戦いぶりに警戒感を示していた。
前節は4バックでスタートした湘南は、3バックに変更してから良さが出るようになった部分もあった。鹿島は変わらず4バックでスタートするだろうが、湘南がどういう出方をしてくるのか注目される。また、鹿島は濃野 公人が3試合連続ゴールと気を吐いている。パリ五輪出場を決めたU-23日本代表への参加資格を持つだけに、彼のパフォーマンスにも注目だ。
両者のリーグ戦通算対戦成績は、鹿島の23勝3分10敗。直近7試合は鹿島が5勝2分と圧倒している。鹿島のホームゲームに限ると16勝2敗で、現在は7連勝中でもある。鹿島が連勝を収めて上位争いに食い込んでいくか。はたまた湘南が過去のデータを打ち破り、降格圏から抜け出していくか。注目の一戦である。
[ 文:田中 滋 ]

