逆に先制されてしまったものの、「自分たちのペースでできるし、そんなに負ける気もしなかった」(渡邊)との言葉どおりに攻勢を続け、前半のうちに同点とした。ただ、冒頭のコメントにもあったように、2点目、3点目を奪うことができなかった。
渡邊は「初歩的なことだけど、立ち上がりの15分や終了間際の5分、10分は集中し直さないといけない。プレスのところでも、1人が勝手に行ってはがされるというのもあった。そういう細かいところなのかなと思いました」とも振り返った。開幕当初に比べて、組織的なもろさは徐々に改善されてきたものの、気が抜けたようなシーンやイージーな失点がまだまだ顔をのぞかせてくる。
2失点目でプレスバックをしなかったサミュエル グスタフソンをアンカーに置いているように、攻撃的な布陣ならばなおさら、先に複数得点を奪って試合を決めてしまうような戦い方が求められる。攻守においてチームが前進していることは感じられるが、一進一退といった漸進状態が続いてもいる。ここからチームをどうジャンプアップさせるのか、ペア マティアス ヘグモ監督の真価が問われるのはここからだろう。
今節はホーム・埼玉スタジアム2002に戻り、今季何度目かの仕切り直しとなる。ペア マティアス ヘグモ監督は4日の試合前会見にて、「試合後の会見でも触れたが、もう少し焦れずにサイドチェンジをしながら攻撃をしたかった。無理にラストパスを出そうとしたギャンブルなプレーが多かった」と反省しながら、「埼玉スタジアムの雰囲気は本当に良いと思う。前回のホームゲームでも(約)45,000人が素晴らしい雰囲気を作ってくれた。その方々に良いパフォーマンスをお見せしたい」と意気込んだ。
一方の横浜FMも、6試合負けなしとはいえ3試合勝ちなしと、良い状態とは言い難い。しかも直近3試合はいずれも、リードを守り切れずに追いつかれての引き分け。前節・磐田戦後にはハリー キューウェル監督も「疲れなのか暑さなのかは分かりませんが、動きや前への意識が足りず、ミスも目立ってしまった」と肩を落とした。
横浜FMも浦和と同様、前傾姿勢で複数得点を狙いにいくチーム。それがこの3試合では、得点後に点差を広げることができずに追いつかれている。あるべき姿が近い両チームの対戦は、より自分たちを信じて貫けたほうに勝利が転がり込むのではないだろうか。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
