磐田は直近のアウェイ連戦で勝ち切れなかったものの、広島、FC東京という高強度かつ高クオリティーのチームを相手に、守備でのハードワークで対抗。どちらのゲームも守備局面が多い我慢の展開を強いられた中で、前々節・広島戦はミスから先制を許して、最終的に0-2で敗戦。対照的に、前節・FC東京戦はセットプレーからリカルド グラッサがゴールを奪って先制し、終盤に追いつかれたものの、もう一歩で勝利をもぎ取れるところまでは争うことができた。横内 昭展監督は次のように語る。
「立ち上がりから100%のギアに上げていくところは選手間でも試合前に話している。ここ数試合はそういう入りができている。ただ、われわれには足をつる選手が多くいた。それは出し切った結果だと思うが、もっとたくましくならなければいけないし、強くなっていかなければいけない。ただ、最初からブレーキをかけるのではなく、フルスロットルでいけるところまでいって、そういう試合を続けることで1試合戦い切れるようになっていく」 また、明治安田J1第12節・東京V戦で額を陥没骨折していたジャーメイン 良がFC東京戦で途中出場しており、1カ月ほどで順調に戻ってこられたことは好材料だ。FC東京戦翌日に行われたU-18の選手を交えた紅白戦では45分間プレーし、「ゲーム体力はそこまで落ちていないことは確認できた。自分としては45分プレーできたので先発からでもいける」と先発復帰への意欲を示している。開幕からゴールを量産し、ここまで11得点をマークするエースが、チームを上昇気流に乗せる活躍を見せられるか注目だ。
対するC大阪は、開幕から8戦無敗と一時は首位に立つ好スタートを切ったが、その後6試合勝ちなしと失速。ただ、その苦しんだ期間を経て、直近は4試合負けなし。前節はルーカス フェルナンデスと奥田 勇斗のゴールで浦和を2-1で撃破している。
また、磐田のジャーメインと熾烈な得点王争いを開幕から繰り広げてきたのが、C大阪の絶対的エース・レオ セアラだ。開幕からコンスタントにゴールを取り続けて、現在13得点をマーク。2位タイのジャーメインとは2点差をつけてJ1得点ランキングトップに立っており、2人のストライカー対決は注目ポイントだ。
そんなライバルに対してジャーメインは、「1対1をするわけではないので、特別意識することはない」と前置きした上で、「仕事ができたほうのFWがチームに勝点をもたらせると思うので、そこはプライドと責任を持って戦いたい」と意気込んでいる。
開幕から成長を遂げてきた磐田の地道な進歩か、再浮上してきたC大阪の勢いか。前半戦の最終戦で勝利をつかみ、後半戦に向けてはずみをつけるのはどちらになるか。その勝敗を左右するエース対決。どちらがゴールを奪い、歓喜をもたらすか。そんな注目の一戦になる。
[ 文:森 亮太 ]
