ホームの川崎Fは10日に行われた天皇杯3回戦、相手のホームスタジアムで臨んだ大分戦を1-3で落とした。リーグ戦では5戦未勝利、4試合連続ドローという状況で、前年王者として臨んだ大会での敗退は決して小さくないダメージとなっただろう。
それでも立ち上がらなければならない。なかなか勝利を得られない状況だが、その内容は少しずつ変化している。主導権を握る時間、川崎Fらしい形でチャンスを作る回数は確実に増えている。明治安田J1第20節・湘南戦、前々節の広島戦と先制し、優位に進める時間帯で2点目を奪えないまま終盤に追いつかれて勝利を逃したが、前節・磐田戦は先制されながらも一時逆転に成功した。終盤の失点で勝利を逃したことは同じ課題を露呈してしまった結果だが、内容をいかに結果へつなげるかというところには来ている。
大分戦で約1カ月弱ぶりに復帰し、ゴールを決めたエリソンは、この状況を打破すべく、「普段以上の力、2倍、3倍の力を出さなければならない。とにかく走る、闘う、気持ちの面を出す必要がある。チームのために走る、チームのためにボールを追いかける、チームのためにボールを奪い取る。そのようなプレーをしていけば、自然とチームになると考えている。チームの勝利のために自分ができることを精一杯やっていきたい」と話したが、内容が良くなっている現状だからこそ、エリソンが言ったようなベースの部分が大切になってくるだろう。
一方、C大阪は天皇杯3回戦で相手のホームスタジアムにて甲府と対戦し、先制されながら追いついて120分を戦い抜いたが、1-2で敗戦。川崎Fと同様、J2のチームを相手に辛酸を嘗める結果となった。
J1では8試合負けなしと安定した戦いを見せているが、その内訳は4勝4分。前節・東京V戦もそうだったように、2点目をなかなか取れないことは川崎Fと共通している。天皇杯でも追いついたあとにもう1点を取ることができていれば、結果はまったく違うものになっただろう。
加えて、チームで挙げている30得点中16得点と半数以上を、またここ4試合でも5得点中3得点をレオ セアラが決めている。絶対的エースがチームの強みになっていることは間違いない。ただ、ほかの選手がゴールを決められるかどうかが、2点目を奪うことにもつながっていくはずだ。
4月にヨドコウ桜スタジアムで行われた前回対戦はC大阪が1-0というスコア以上に完勝した試合だったが、いまの川崎Fは勝利という結果が出ていない中でもあのときとは違う。C大阪も当然、成長している。主導権を奪い、2点目を取り、そして天皇杯敗退を払しょくする勝利を手にすべく、熱い戦いが展開されることに期待したい。
[ 文:菊地 正典 ]


