中断期間において、両チームとも海外クラブとの対戦を経験した。
東京Vはイングランド・プレミアリーグのブライトンと、広島はドイツ・ブンデスリーガのシュトゥットガルトと対戦。東京Vは2-4、そして広島は2-5と、複数得点を奪ったものの大量失点を喫して敗れている。欧州トップクラブとの対戦で体感したスピード、強度を成長のための課題に変えて、今度はJリーグの舞台で発揮することになる。
5月に行われたルヴァンカップ3回戦では3-2、そして6月に行われた明治安田J1第18節では4-1と、それぞれ広島が勝利を挙げた。その試合で出場していた川村 拓夢、大橋 祐紀というタレント2人は海外に飛び立ったが、広島は夏の移籍市場でトルガイ アルスランと川辺 駿を補強。ベルギーのスタンダール・リエージュから復帰することになった川辺は出場登録前でピッチに立つことはできないが、トルコとドイツの年代別代表経験があるトルガイ アルスランはシュトゥットガルト戦でもプレー時間を確保しており、今節のJリーグデビューをうかがっている。
東京Vの城福 浩監督は「(敗れた)2試合とも早い時間に失点して、後半になってから前がかりになったところでカウンターを受ける展開になった。思うような相手の展開にさせてしまった」と振り返った。その上で、「先に失点しない、その中でわれわれらしく戦うプランを持って入る」としている。
パリ五輪の3試合で先発出場を果たした山田 楓喜は5日時点でチームに合流しておらず、出場は難しそう。前線では好調の山見 大登、そして前回対戦で得点を挙げた木村 勇大、また染野 唯月という力強く、勢いや技術もある3選手を生かす戦いで対広島戦今季初勝利を目指す。
新加入選手で言えば、東京Vにも鹿島から松村 優太が加わり、選手層は厚くなっている。強みであるハードワークとアラートな守備でリズムをつかみ、ゴールに向かう戦いで“三度目の正直”を果たせるか。
互いに3バックのシステムを採用しており、いわゆるミラーゲームになる。ゆえに、局面での戦いは増えるだろう。そしてその争いに勝つために日々のトレーニングを重ねている両チームである。中でも絶対の対人能力をもつ東京Vの宮原 和也、広島の佐々木 翔、塩谷 司といった選手たちがどんなパフォーマンスを見せるかも注目ポイントになる。
首位と勝点差9の5位につける広島にとっては、今節で初の3連勝を達成して優勝争いに加わっていきたい。9位の東京Vとしては、目標である残留を達成するためにも、また壮絶な残留争いを考えなくていい順位にまで上昇させることを考えても、勝点差6の広島に勝って上を見る状況に持ち込んでいきたい。
ミッドウィークのナイトゲームではあるが、夏休み中ということもあり、多くの家族連れがスタジアムに来場することが予想されている。当日は多くのイベントや平和祈念活動なども実施される予定。ピッチ内外で盛り上がる、夏の夜の熱戦となりそうだ。
[ 文:田中 直希 ]
