両チームともに、前節はそれまでのイヤな流れを払しょくする戦いを見せた。アウェイでの湘南戦に臨んだC大阪は、連敗を『4』で止める9試合ぶりの勝利。エース・レオ セアラの今季20点目の大台に乗る2得点で約2年2カ月ぶりに逆転勝利と、勢いにも乗れる勝ち方だった。対する柏はアウェイでの鹿島戦を0-0で終え、勝点1を獲得。複数失点で3連敗中だった流れを止め、「全員が90分間ハードワークをしてくれた」と井原 正巳監督も選手を称えた。前節でつかんだきっかけをより大きなものにしていくために、互いにとって今節は非常に重要な一戦となる。
もっとも、両チームとも課題がすべて払しょくされたわけではない。C大阪は開始11分で2失点を喫した前々節・神戸戦の反省を受け、重視していた立ち上がりで前節も失点。再三、サイドを崩され、セットプレーも何度も与えた。そこから下を向かずに逆転に持ち込んだことは収穫だが、失点後も湘南に幾度となく決定機を作られた。後半は相手の決定力不足に助けられた面もあるだけに、守備の改善は引き続きのテーマでもある。柏は体を張って失点をゼロで抑えたが、やはりJ1残留へ前進するために求められるのは勝点3だ。今節は細谷 真大が出場停止。前節はベンチからのスタートとなった小屋松 知哉、垣田 裕暉を含め、2トップをどう構成して打開力を高めていくか。指揮官の采配に注目したい。
今節でカギを握る選手は、C大阪はルーカス フェルナンデス、柏はマテウス サヴィオか。チャンスクリエイト数はマテウス サヴィオがリーグ1位で、ルーカス フェルナンデスが同2位。両者はドリブルやプレースキックの精度の高さも脅威であり、攻撃で欠かせないタレントでありながら、こぼれ球奪取回数でもリーグトップ3に入るなど献身的な守備も怠らない。Jリーグ屈指の優良助っ人である両者は今節、ポジション的にマッチアップする可能性が高いだけに、どちらがより深く相手陣に入っていけるか、主導権争いが楽しみだ。また、彼らと対峙する互いの守備陣がどれだけ抑えることができるかも、勝敗に直結するポイントになる。
C大阪は北野 颯太にも注目。前節は明治安田J1第7節・新潟戦以来、リーグ戦では今季二度目の先発出場を果たした中、攻守に出色のプレーを披露。交代直前に得た決定機こそ逃したが、小菊 昭雄監督の評価も上々で、今節も先発を勝ち取る可能性が高い。試合後には「次こそ結果を残す」と言葉を残してスタジアムをあとにした。いままさに飛躍の時を迎えようとしている背番号38のプレーぶりから目が離せない。台風10号の影響により中止になっていた第29節の“大阪ダービー”は、今節から中3日の10月2日に組み込まれた。良い形で“大阪ダービー”に臨むためにも連勝し、さらなる勢いをつけたい。
[ 文:小田 尚史 ]


