前節、C大阪は敵地で川崎Fに4-1で勝利。前半だけで3得点を奪う圧巻の試合運びで、川崎Fのリーグ戦ホーム連続無敗記録を『25』でストップ。Jリーグ全体に大きな衝撃を与えた。この試合で光ったのが、2トップから始まる前から奪いにいく守備。常々、攻守において前に矢印を向ける大切さを説いている小菊 昭雄監督だが、J1で2連覇中の王者に対しても「ボールを奪いにいく作業、積極的にゴールを奪いにいく作業。90分間、全員でまっとうしたい」と試合前に話していた言葉を実践。ひるむことなく果敢にプレスを掛けた。乾 貴士が決めた先制点は、加藤 陸次樹がプレスバックで谷口 彰悟からボールを奪ったところから始まっている。途中出場の選手も含め、試合終了まで前向きな圧力が途切れなかったことが大きな勝因となった。
前からの守備が機能して快勝を収めたという点では、前節の柏も同様。試合開始から磐田を押し込むと、41分にマテウス サヴィオが先制点。後半に入り、さらに戸嶋 祥郎が追加点。その後も良い守備から主導権を握ると、磐田の反撃も無失点に抑えて2-0で勝利した。
両チームとも自分たちの戦いに自信を得る、同じような成功体験を持って今節に臨むだけに、どちらがよりその戦い方を徹底できるかの勝負になりそうだ。言い換えると、そうした相手の圧力をうまく回避し、前にボールを運べたチームにチャンスが広がっていきそうだ。また、小菊監督、ネルシーニョ監督ともに球際で戦うことを重視しているため、どちらがより強度を高く持って戦えるかも試合のポイントになる。そして、その強度を保つためにカギを握るのが選手起用。中2日という過密日程の中、互いの指揮官がどう戦略を練るか。先発の人選、交代策も含め、その出方に注目したい。チームの総合力が問われる一戦にもなりそうだ。
ここまで6試合戦い、4勝1分1敗の勝点13と開幕ダッシュに成功した柏としては、今節のC大阪戦、そして次節の川崎F戦と続くアウェイ2連戦は、シーズン序盤の大きな山場。この2試合で勝点を積み重ねることができれば、いよいよ本格的に上位争いに加わっていくことになる。まずは今節。中2日でのアウェイゲームという難しい一戦を乗り越えたい。一方のC大阪としても、今節は譲れない一戦だ。JリーグYBCルヴァンカップAグループ第3節の大分戦、リーグ前節と、2試合続けての大勝でつかんだ自信をさらに大きくしていくためにも、リーグ戦今季初の連勝はマスト。柏は相手の長所を消す采配に長けた智将が率いるだけに、難しい試合になることも予想されるが、激しい競争で切磋琢磨しているチーム全員の力で、今季のリーグ戦ホーム初勝利を手にしたい。
[ 文:小田 尚史 ]


