5月に井原 正巳監督が就任してからもリーグ戦で勝てない時期が続き、残留争いを強いられている柏。中断期間ではこれまでの課題を見つめ直し、改善を図った。井原監督は先月末の監督取材で「(中断期間前の公式戦の)失点シーンを見ても、人数はいるのにやられてしまうことがあった。チームとしてどうすればそういうシーンを減らしていけるか。ゴール前の守備をより意識して失点を防いでいくなど、守備の強度を意識してやっていた」と中断期間の取り組みを振り返った。
その取り組みが結実したのが、中断期間明けの天皇杯ラウンド16・札幌戦と前節・京都戦。「全員がしっかり戻るところ、戻ったところからしっかりプレッシャーに出ていくところ」(古賀 太陽)を含めて強度を発揮し、2試合ともに1-0と完封勝利を収めた。古賀は「前向きに守備をしていくところでパワーを発揮できる選手がそろっていると思っているし、そこを少しずつ強みにしていけるのではないかと思う。相手もイヤがっているところはあったと思うし、試合の入りが良くない試合が続いていた中で、そういう部分も改善されてきた。ポジティブな要素は多いのではないか」と手ごたえを明かす。
“リスタートダッシュ”を切ることには成功したものの、残留争いのライバルである18位・湘南と16位・横浜FCが前節でともに勝利を収めたため、勝点差(それぞれ1差)は変わらず。緊張感のある状況のまま迎える今節となる。「(前節の)良い部分を継続しながら、勝つための判断を毎試合できればと思う」と話したのは古賀。前線の選手たちが背後へのアクションを繰り返し、競り合いのあとのセカンドボールを中盤の選手たちが拾う……といった好サイクルをC大阪戦でも継続して披露したい。状況に応じて足元でつなぎながら時間を作るプレーもできれば、なお良いだろう。
対するC大阪は開幕3戦で1分2敗と苦しんだが、そこから着実に勝点を積み重ねていき、バランスの良いチームを作り上げている。ただ、後半戦は2勝3敗と負け越しており、前節・FC東京戦はホームで完封負け。小菊 昭雄監督は「勝ち切れるチームにしていくために、チームのクオリティーを上げていく作業。そして、個々の攻撃を上げていく作業。その両輪をしっかりやっていきたい」と試合後会見で話した。
前節は今夏に藤枝から加入したFW渡邉 りょうがJ1デビューを飾り、「勝利のために戦って走ってくれたし、決定機にも絡んだ」と小菊監督は評価。今節はチーム最多得点を挙げているレオ セアラが出場停止から復帰するだけに、2トップの人選とその狙いには注目が集まる。
約4カ月前に行われた前回対戦は、1-0でC大阪が勝利を収めている。柏がリベンジを果たすのか、それともC大阪がシーズンダブルを達成するのか。試合は12日の19時にキックオフだ。
[ 文:藤井 匠 ]
