ホームの清水にとっては、アウェイ2連戦を終えたあとでのひさびさのホームゲーム。J1復帰初年度の今季は、明治安田J1第5節を終えた時点でわずか1敗しか喫していないものの、開幕2連勝を飾ったあとは3戦未勝利が続く。前節・G大阪戦は0-1というスコア以上に内容面で上回られ、秋葉 忠宏監督は「こんなゲームを見るのは、僕の就任以降初めてのことです。こんなにもボールが扱えなければ、戦術・戦略以前の話になってしまう」と悪い意味での驚きを激白した。
清水としては4試合ぶりの白星を目指してホームに帰還することとなるが、昨季のJ2優勝を成し遂げる上で欠かせなかったのがホームでの強さ。国立競技場でのホームゲームを除くと、15勝2分1敗と圧倒的な好成績を収めた。今季ここまでも1勝1分と黒星がない。勢いを取り戻すため、秋葉 忠宏監督が「聖地」と呼ぶアイスタで試合が行えることは、チームにとって大きな後押しとなる。
対する京都はここまで1勝2分2敗となかなか調子が上がってこない。前々節・川崎F戦では、今季ドイツから約10年ぶりに帰還した奥川 雅也が決勝ゴールを奪い、待望の今季初白星をつかんだが、前節は福岡にホームで0-1と敗北。ブロックを組んで京都の攻撃を迎える相手に対して、効果的な攻撃を繰り出すことに苦戦した。
そんな両者のゲームにおいて、カギを握るのはおそらく先制点だろう。前述のとおり、京都は不要なリスクを背負わない相手を攻略するのに苦しんでいる印象が強いが、イーブンの状況であれば、相手が前に出てくる状況は自然と増えるはず。持ち前のハイプレスからショートカウンターを繰り出す場面があれば、強力な3トップの個性が爆発する確率も高められそうだ。
一方で清水も、攻撃に重きを置くチームではあるものの、今季は開幕直後から守備面に一定の手ごたえをつかんできた。そんなチームが3試合連続で失点を喫していることを受けて、住吉 ジェラニレショーンは「まずは前半を無失点で乗り切ることを1つの目標にしたい。前半を無失点で終えられれば、どこかで流れを変えるチャンスもあると思うので、守備陣として最低限意識したい」と語るなど、まずは相手に勢いを与える先制点を避けていく構え。良い守備から良い攻撃に移るシーンを増やし、乾 貴士や北川 航也らの攻撃陣が持ち味を見せられれば理想的だ。
両者は昨年度の天皇杯3回戦でも、同じアイスタで対戦した経験がある。当時は清水が前半を1点リードで終えながら、後半半ば以降の3ゴールで京都が逆転勝利。J1のチームとして底力を見せつけた。
あれからおよそ8カ月。“再戦”となる今回のゲームで、勝利をつかむのはどちらのチームとなるだろうか。
[ 文:榊原 拓海 ]

