対する湘南は前節、アウェイで京都に0-2と敗戦。山口 智監督は「遠くまで駆けつけてくれた人たちに申し訳ない結果で、情けなく思います」と肩を落とした。
その指揮官は、ホームでの勝利をもぎ取るべくいかなる秘策を用意しているのだろうか。ミッドウィークの公開練習後、キム ミンテに尋ねると、「システムややり方が変わってきているので、迷っているところは出てきた。守備のやり方は特に変わっていないのですが、ビルドアップの仕方やポジションの取り方、システムが変わったりしているので、いろいろすり合わせていっている最中」と話す。柏と同じく[3-4-2-1]の布陣をとる名古屋との対戦(前々節/2○1)を思い出せば、湘南はこの試合もダブルボランチのミラーゲームで臨む可能性が高い。
湘南の注目選手を挙げれば、中盤を務める“Wオクノ”こと奥野 耕平と奥埜 博亮だ。奥埜 博亮は3月26日にC大阪から完全移籍で加入すると、直後から先発。指揮官はもちろん、選手からもすでに厚い信頼を得ている。奥野 耕平は「経験ある選手だと思うし、周りに合わせられる選手だと思う。戦術理解度もすごく高いですし、湘南の戦術がある中ですぐフィットしているのはさすが」と奥埜 博亮を称賛する。そして奥埜 博亮自身はというと、「チーム(湘南)は相手を見ながらプレーするというところを多分やっていて、そこに関しては僕自身も大事にしているところであったので、やりにくさというのはないですし、逆にやりやすさを感じます」と、頼もしい発言を残した。
一方の柏は、熊坂 光希を注目選手に挙げたい。今季リーグ戦全試合に先発出場している24歳は、185cmの身長とリーチの長さを生かした守備など、攻守にわたってチームに貢献。前々節・G大阪戦を視察した森保 一日本代表監督からも前線への配球や2列目からの飛び出しを評価されると、前節は同点につながる質の高いクロスを供給した。“若い選手の躍動”と言うと湘南のイメージが強いが、そこは柏もと言わんばかりの活躍が目覚ましい。
思えば柏も湘南も、攻撃に特長を持ちながら、今季なかなか得点を重ねることができていない。とりわけ湘南は、10試合を終えて9得点と寂しい。柏も11点を積み重ねてはいるが、明治安田J1第6節からの5試合で見れば4得点。ゴールを待ちわびるファン・サポーターに向けて、どちらも複数得点が期待されるところだ。
湘南は平岡 大陽が今季途中で負傷離脱、柏も原川 力がG大阪戦で負傷交代以降、メンバーから外れている。だが、湘南はそのポジションに先述の奥埜 博亮が入り、柏も山田 雄士が交代後から安定感あるプレーを見せてきた。こうしたチーム力を発揮しながら、狙うは勝点3。ゴールデンウィークに待つ連戦に向けて、はずみをつけるのは果たしてどちらだろうか。
[ 文:河合 萌花 ]
