そのG大阪に対して、マチェイ スコルジャ監督は「本日(前節・湘南戦で)“快勝した”ガンバとの試合に備えたい」とコメント。東京V戦の試合後会見での発言だったため試合内容までは把握していなかっただろうが、G大阪の前節の4-0というスコアは脅威に感じるに十分過ぎる。しかも、約2カ月前に浦和が完敗している湘南相手に演じたものであればなおさらだ。
G大阪はここまでいまひとつ波に乗り切れていなかったが、直近の2連勝で6勝2分6敗と星を五分まで戻してきた。デニス ヒュメットが2試合連続ゴールと本領を発揮し始めており、前節はひさびさの先発出場となった岸本 武流が2得点と結果を出したことも好材料だ。
ポゼッションのイメージが強いが、「体を張って守れば、結局カウンターで何点か取りましたが、そういう結果につながるとみんなが分かっていますし、意思統一できていると思います」(福岡 将太)と、いまやカウンター攻撃も大きな脅威となっている。また、ダニエル ポヤトス監督が「浦和戦という大事な試合が控えていますので、選手を入れ替えながらやり繰りしていきました」と語ったように、前線ユニットを入れ替えながら連勝中。浦和にとってはスタメンが予想しづらい状況でもある。
そのG大阪とは対照的に、浦和はメンバーを固定して戦ってきた。5連勝のうち4試合はまったく同じスタメンで、前節は1名変更があったものの、欠場したサミュエル グスタフソンもアクシデントによる側面が大きい。戦力値は高いが、厚みについては課題を抱えている。
「選手層の厚さというより、(先発で出ている)11人が頑張ってくれている印象。いまは(この)11人じゃないとこのサッカーができないのかなというのも多少感じています」 好調の要因について問われた関根 貴大はそう答えたが、サブに回っている彼が抱えるもどかしさでもあり、首脳陣の肌感でもあるのだろう。先行逃げ切りの展開ばかりという難しさがあるとはいえ、途中出場の選手がインパクトを残せない試合が続いている。前節は開幕時のレギュラーだった松本 泰志が先発で出て結果を残し、“11名”に割って入る格好になったが、さらなる拡充が望まれる。
「大変な時期が始まるので、メンバーを固定した戦いが5月もできるとは思えません。5月はより多くの選手をご覧になることになると思います」 マチェイ スコルジャ監督はそう話したものの、なかなか踏ん切りがつかないのが現状だろう。とはいえ固定し続けるのも不可能で、不安を抱きつつ送り出す選手も出てくるはず。前節で途中出場の髙橋 利樹が爪痕を残したように、チャンスを与えられた選手がいかに結果を残し、成功体験を積み重ねられるかはチームにとって重要となる。
マチェイ スコルジャ監督がどんなメンバーを送り出し、新たな“戦力”が台頭するか。今節のメンバー構成は、チームの成長曲線を大きく左右するものになるかもしれない。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
