「自分がヴェルディを離れたときから、この対戦をずっと楽しみにしていました。去年、僕がJ2に落ちたタイミングでヴェルディがJ1に上がって、うれしさもあったし、悔しさもあったし、ヴェルディがJ1でも堂々とやれていてすごくうらやましい気持ちもあった。本当にいろんな感情があって良い刺激をもらっていましたし、ヴェルディとこうやってJ1で戦えることにすごく意味があると思いますし、感慨深いものがあります」 27歳のMFは今週、一段と気持ちを込めてトレーニングに打ち込んでいる。
「(明治安田J1第11節・)名古屋戦で途中から出て、そこから(スタメンで)2試合に出ましたけど、そこでチームが勝てなかったことがすべてだと思う。自分のパフォーマンスとか関係なしに、勝てなかったのでチャンスをつかめなかったと思っていますし、またチャンスが来るまでやり続けるしかないと思っています」 東京Vにとっては昨季、リーグ戦で2敗を喫した2チームのうちの1つである広島に、またJリーグYBCルヴァンカップも含めて3試合を戦って3敗した相手に、強い気持ちを持って臨んでくるに違いない。特にエディオンピースウイング広島では4得点を奪われて敗れているだけに、かつて広島を指揮した城福 浩監督はもちろん、選手たちも雪辱の思いを持って乗り込んでくるはずだ。
広島も東京Vも同じフォーメーションになるため、各局面での1対1の戦いが重要になることは間違いない。お互いに得点力が高まっていない現状にある中で、ゴール前の攻防でどちらが上回っていくかが大事なポイントになるが、中盤でのルーズボールの奪い合いやサイドプレーヤーのスプリントの回数など、直接的にゴールに関わらないプレーも勝敗に大きな影響を及ぼしてくるはずだ。
ミヒャエル スキッベ監督は東京Vを「後ろはコンパクトで、前のタレントも良い。昨季に昇格してからサッカーの内容もすごく良いので、J1の中堅クラブという見方をしてもいいと思っています」と評し、その相手に勝利するために大事なポイントをこう語った。
「コンパクトに戦うことと、前線がもっと良くなることです。ホームで福岡に2-1で勝った試合(第14節)、最後の最後までやり通して勝ちをとれたあの試合のような戦い方ができれば、われわれも十分にやれるんじゃないかと思います」 5月15日に33回目の『Jリーグの日』を迎えた。“オリジナル10”の2チームのリーグ戦通算対戦成績は、広島の17勝2分13敗となっている中、今節はどんな結末が待ち受けているのか。
広島としては上位を追いかけていくために連勝を続けたい一戦で、東京Vとしても連敗は阻止したい大事な一戦。それぞれに強い思いを持ってピッチに立つ選手たちが、最後まで気持ちのこもった好ゲームを見せてくれるに違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]
