天皇杯ラウンド16でC大阪は、ボールは握りながらもゴールを奪えずに前半を0-0で終えると、55分に先制を許す。それでも5分後に香川 真司が同点ゴールを決めると、その後も相手を押し込んだが、80分、カウンターを受けて2失点目。その後は途中出場の本間 至恩や中島 元彦がゴールに迫ったが、追いつくことができず、1-2で敗れた。
「勝てる試合だったと思います。ディフェンスで締めないといけなかった部分、(攻撃で)試合を決定づける部分、試合のキワのところで差が出てしまった印象です」とアーサー パパス監督が振り返ったように、内容としては悪くない試合を演じながら、フィニッシュの精度と守備での耐久力に課題が残った。こうした展開はリーグ戦でも見られるだけに、残るリーグ戦14試合では内容やスタイルを突き詰めつつ、勝負にこだわる姿勢を強く持ちたい。
今節の注目は本間 至恩。新潟の至宝とも謳われた逸材は、新潟のアカデミーからトップチームを経て、2022年7月にクラブ・ブルージュ(ベルギー)へ完全移籍したが、海外では思うように活躍することができず、2024年7月、浦和に完全移籍で加入。しかし、浦和でも満足に出場機会を得られずに今年3月、C大阪へ期限付き移籍で加入した。
新潟との初めての古巣戦出場に向けて、本間 至恩は「特別な気持ちを入れ過ぎるのは良くないので、気負わずいつもどおりのプレーを心がけたい」と話す。ただ一方で、「アカデミーから育ててもらったクラブなので、当然思い入れはある。(新潟の)サポーターに良いプレーを見せたい思いもある」と本音ものぞかせる。天皇杯ラウンド16ではキレのあるプレーを見せた。コンディションの高まりを感じさせる中、古巣相手にどのようなプレーを見せるか、期待したい。
対する新潟は、ここからの14試合は一戦一戦がJ1残留へ向けて大きな意味を持つ。特に再開初戦は勢いをつけるためにも重要な試合となる。中断期間には、広島から小原 基樹、スウェーデン国籍ストライカーのブーダ、右サイドを主戦場とするブラジル国籍のアタッカー・マテウス モラエスを獲得(※マテウス モラエスはまだJリーグに選手登録されていない)。それ以前に加入した植村 洋斗、島村 拓弥、舩木 翔、白井 永地も含め、中断期間は新戦力と既存戦力の融合を深め、チームを再構築する時間に充てたと思われるだけに、今節は巻き返しに向けて光明を見いだせる試合を演じたい。入江 徹コーチが新監督に就任して以降、公式戦5連敗と結果が出ていないだけに、なんとしても流れを変える1勝をつかみたい。
天皇杯敗退から立ち上がりたいC大阪と、残留圏に近づきたい新潟。状況は違えど、勝点3を強く渇望する思いは同じだ。両チームの勝利への執念がぶつかり合う一戦から目が離せない。
[ 文:小田 尚史 ]


