町田は前節・神戸戦を2-0で制し、神戸とは四度目の対戦にして初勝利。これまで一度も勝てなかった“王者”を撃破した実力は、“本物”と言えるのかもしれない。そして現在はJ1で6連勝、公式戦で9連勝と、連勝街道をばく進中だ。3バック中央のポジションで強固な守備を構築している菊池 流帆は、古巣対決となった神戸戦後、「19連勝するための通過点の1勝に過ぎない」と話していた。
試合の焦点は、ルーカス フェルナンデスを中心としたC大阪のアタッカー陣を、町田の強固な守備陣が封じられるかどうかに尽きるだろう。町田は現在リーグ戦4試合連続クリーンシート中と“堅守復元”の様相を呈している。簡単に失点をしない守備を構築できている要因について、林 幸多郎はこう解説する。
「チーム全体としてゴール前のキワの部分で逃げないことや、シュートを打たせないことなど、細かい部分をスキなくできていることが大きいです」 リーグ随一と言っていい、ブラジル国籍アタッカーを中心としたC大阪の攻撃を封じることが、町田にとっては勝利への近道。また、C大阪が6試合連続で失点を喫していることを踏まえると、相馬 勇紀ら町田の好調な攻撃陣が本領を発揮すれば、少なくとも1点を奪うことはできるだろう。「相手を乗らせる前に点を取ることも必要」とはGK谷 晃生の言葉だ。
一方でアウェイに乗り込む格好のC大阪は前節、新潟に先制されながらも3-1で逆転勝利。ルーカス フェルナンデスは1得点を含む3ゴールすべてに絡み、サマーブレイク明けも絶好調を維持していることを結果で証明した。やはり町田の堅守を攻略するためのキーマンは、背番号77をおいてほかにいない。
また選手個人の視点では、C大阪のゴールマウスを預かる福井 光輝に注目。大卒ルーキーイヤーから7シーズンにわたって在籍した愛着ある町田を昨季限りで離れたあと、今節が初めての町田GIONスタジアム凱旋となる。昨季、1つしかないポジションを争った町田の谷 晃生は、福井 光輝との対戦について話題を振られると、こう言って当時を懐かしんでいた。
「光輝くん自身も町田に戻ってくる最初の試合で気合いも入っているでしょう。アウェイでの前回対戦は僕たちが勝っているので、『次はやり返す』と言っていましたし、楽しみです。光輝くんはシュートストップはもちろんのこと、攻撃の部分でセレッソのリズムを生み出しています。とてもチームにフィットしていると思います」 “昨日の友は今日の敵”――。両守護神の“ファインセーブ合戦”も必見だ。
[ 文:郡司 聡 ]
