FC東京は前節、広島と対戦。堅い守備で広島の猛攻をはね返し続け、アウェイで貴重な勝点1を持ち帰ることに成功した。あとはこの守備の強度を保ちつつ、攻撃のバリエーションを増やしていきたい。広島戦でクリーンシートに大きく貢献した森重 真人は、「守備では、ディフェンスラインは経験がものを言うポジションなので、しっかり表現できたのは良かった。クオリティーの問題もあると思いますが、(無得点に終わった)攻撃ではもっと相手のイヤなところに仕掛けていかないといけない」と攻撃面の課題を挙げた。
攻撃陣の中で期待がかかるのが山下 敬大だ。広島戦では第28節・名古屋戦以来のスタメン出場を果たし、ゴールこそ奪えなかったものの、前線で守備のスイッチを入れ、ポストプレーで存在感を示した。そして迎える岡山戦に向けても強い意欲を示している。
「広島戦で良い守備ができたので、自信を持ってプレーしたいです。岡山はハイプレスで来ますが、ウチの選手はうまいので、つなぐところはつなぎつつ、背後を狙って積極的にチャレンジしたいです。ケガ人が多い中、毎試合が最後のチャンスだと思って戦っているので、なんとしても勝ちたいです」 その言葉どおり、山下 敬大にとっては残り4試合が、自身の立場を再確立する大きなチャンスとなる。マルセロ ヒアンが不在のいま、ストライカーとしての本領が問われる場面だ。
対する岡山は前節、ホームでC大阪と対戦し、1-2で惜敗。試合後、木山 隆之監督は選手たちのパフォーマンスを評価しつつ、FC東京戦に向けて前向きな姿勢を示した。
「選手たちのプレーには不満はないです。しっかりやり切ってくれたと思います。自分たちの良さをしっかり出そうと思ってプレーしたことは間違いないのかなと。少しのところで相手が上回ったり、少し自分たちの運がなかったり、そこは否めないかなと思いますけど、それも実力のうちだと思うので、またしっかりみんなで実力を蓄えて次の試合に臨みたいと思います」 ただ、C大阪戦でチームトップとなる今季6ゴール目を挙げた佐藤 龍之介は、契約上の理由により、育成型期限付き移籍元であるFC東京との試合には出られない。誰が佐藤 龍之介の穴を埋めるのかも注目ポイントだ。
FC東京にとっては、残されたタイトルである天皇杯に向けて、チーム力を上積みすることも視野に入れつつ、まずは堅い守備から主導権を握りたい。一方、7戦未勝利の岡山にとっても勝点3が欲しい一戦だ。残り少ない試合を前に、両チームが全力で勝点3を奪い合う。最後まで目が離せない戦いが幕を開ける。
[ 文:匂坂 俊之 ]
