水戸のホームで行われた前回対戦は、千葉の小林 慶行監督が「かなりタフな、個のバトルの激しいゲームになった」と振り返ったように、互いに重要視する個の強度、闘志をぶつけ合う戦いになった。
その一方、小林 慶行監督が「今までの試合よりもボールを前進させることができず、大きなチャンスをそれほど作ることができなかった」と続け、水戸の樹森 大介監督も「つぶし合いになって、お互いの良さが出ない時間帯が多かった」と話したように、主に攻撃面で良さを出し切れず、1-1で90分を終えてPK戦の末に水戸が勝利している。
今回も千葉の攻守の要、石川 大地とGK若原 智哉がそれぞれ試合のキーポイントとして「個のバトル」を挙げているように、激しいゲームになることは間違いないだろう。その上で、千葉はボールを奪ってからの素早い攻撃とビルドアップでの前進の組み合わせ、水戸は相手のプレスをはがすビルドアップや前回対戦でもゴールにつながったディフェンスラインの背後を狙う攻撃など、自分たちの特長を出すことが試合を優位に進める上で大切になる。
そして、どの試合でも当たり前に目指していることだが、勝利という結果が両チームにとって非常に重要だ。前節、千葉は東京Vに3-2、水戸は鹿島を相手にPK戦スコア4-2で勝利して迎える一戦であり、ともに今季初の連勝が懸かっているからだ。
明治安田J1百年構想EASTグループでの順位は水戸が8位(勝点10)、千葉が10位(勝点8)。小林 慶行監督は昨季のJ2における順位で水戸、長崎に後塵を拝したことから「自分たちはJ1で20番目のチーム」と言い続けてきたが、地域リーグラウンドの前半戦を終えた結果に関しては、両者ともにこれまでの実績や大方の予想を覆すことができなかった。この試合で勝利することは、後半戦でそこから抜け出すための重要な一歩となる。
千葉にとって東京Vは2023年のJ1昇格プレーオフ準決勝で敗れた相手であり、水戸にとって鹿島は同じ茨城県ながら歴史や実績では大きく先を行っているクラブ。前節、その相手に勝利したことで自信や勢いを手にしたはずだが、昨季の最終盤までJ1自動昇格争いをしていた相手に勝利すれば、さらに勢いづくことができるに違いない。
7試合ぶりの再戦の舞台は千葉のホーム・フクダ電子アリーナ。過去三度の対決を振り返っても、このカードが熱く、激しい戦いにならないはずはない。千葉は17年ぶり、水戸は初の国内トップカテゴリーの舞台を戦い、この約2カ月で成長した姿を見せてくれることにも期待したい。
[ 文:菊地 正典 ]
