特に前者のホーム・浦和は、6戦勝ちなしと浮上できずにいる。勝利を逃す一番の要因となっているのが、ラスト15分の失点がかさんでいること。まずはこれを解消する必要があるが、失点が少ない時間帯にも向上の余地がある。
「ハイプレスのところは良くなっているし、立ち上がりは特にそうです。実際にチャンスにもなっている。ただ、そこで仕留め切れていない。データ上でも、守備のところはすごく良い数字が出ていると言われているけど、そこをどう点につなげるかはチームとしての課題でもあると思う」(石原 広教) 悪くない前半だからこそ、もっとスコアにつなげなければいけない。石原 広教はゴールの必要性を説く。
「すごくタフなゲームを毎試合やって、ハードワークをめちゃくちゃ頑張ってやって、ボールを奪えてもいるから、そこで点が取れないと90分で見たら苦しいよね、やってる意味ないねってなっちゃうので。(去年は)失点も後半にしていたけど、2-0からというのが多かったと思います。今年は複数得点で引き離していた試合は勝っている試合と、(逆転されたJ1百年構想EASTグループ地域リーグラウンド第4節・)鹿島戦ぐらい。そこじゃないですか」 古巣戦となるオナイウ 阿道も、まずは自分たちにフォーカスしたいとしつつ、“魔の時間帯”を迎えるまでの戦い方が重要だと語る。
「(終盤の失点について)現実に起こっているのは確かなので、マイナスのイメージは少なからずあると思いますが、そういう時間帯になったときに、いかに適したプレーや判断ができるか。そういう時間が来ると分かっているのだったら、それまでに自分たちがゲームをうまく進めてリードしていかないといけないと思います」 では試合終盤はどうするか。これは守備ラインの高さそのものよりも、それを押し上げることのできない攻撃面の向上が必要になる。前節・鹿島戦で旗色が悪くなり始めた60分頃から、一発逆転を狙った分の悪いロングボールが続いてしまった。
例えば、GK西川 周作からオナイウ 阿道へ送られた62分のパントキックは前線が1対1に近く、ビッグチャンスにもなり得るシーンで分の悪い賭けではなかった。しかし結果としてパスは通らず、劣勢の状況が続いた。石原 広教から渡邊 凌磨へとつないでいったん押し込んだ57分のようなシーンを増やしていきたい。
一方の横浜FMはまだ3連敗ではあるが、グループ最多の20失点が重くのしかかる。後半に12失点、そのうち7失点が76分以降というのも浦和に似た状況だ。前節・川崎F戦も最後の最後で決勝点を許してしまい、大島 秀夫監督は「やりたいことが多く出た場面はあったが、失点の場面は変わらずチームとして足らない部分が出てしまった」と臍を噛み、渡辺 皓太も「前半の内容を続けられれば良かった」と悔いた。
後半から試合終盤の振る舞いに課題のある両者だが、まず求められるのは現状打破のための1勝。どちらが先にはい上がるかの勝負になる。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
