シーズンの途中で2026/27シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート出場枠が変更となり、J1百年構想リーグの準優勝チームにインダイレクト枠が与えられることになったため、グループ首位突破の可能性を残す名古屋にとってはとても大きな意味を持つ一戦となった。
今季ペトロヴィッチ監督が新たに就任した名古屋は、前節・C大阪戦で1-6の敗戦。首位から転落することになったが、ここまで新しいサッカーに取り組みながら勝点を積み上げてきたことに変わりはない。
ペトロヴィッチ監督もC大阪戦後、「選手たち、サポーターの皆さんも含めて、クラブ全員で戦ってきた結果、この試合が始まる前は1位というポジションに立てていました。積み重ねてきたことがこの1-6ですべてがなくなるかのような雰囲気を感じるかもしれませんが、そうではありません。今日(前節)、神戸さんはPKで負けました。(首位と)勝点1差で最終節を迎えます。まだ(首位の)チャンスは残っています。次節に向けて良い準備をしたいです」と話し、逆転での首位浮上を目指している。
キャプテンの稲垣 祥をはじめとした主力選手が今節で復帰できるかどうかは重要なポイントになるが、まずは強いメンタリティーを持って試合に臨んでいきたいところだ。
一方の広島も今季からバルトシュ ガウル監督を迎えて積み上げてきた。4連敗と、PK戦負けを含めた3連敗を喫してしまった影響もあって優勝争いには加われなかったが、前節・京都戦は4得点を奪って快勝。2試合連続で無失点に抑え、攻守がかみ合うようになってきている。
特に京都戦はアグレッシブなプレスが際立ち、相手陣で長くプレーすることができた。バルトシュ ガウル監督は「自分たちのやってきたことが表現できましたし、選手の頑張りが利いていたと思います」と頷き、今季から加入した鈴木 章斗も「やりたいことが明確になってきたのかなと感じています」と手ごたえを口にしている。
今節も攻守において積み上げてきたことをしっかりと体現して勝利をつかみ、北中米ワールドカップに臨む日本代表の活動でチームを離れる大迫 敬介を気持ちよく送り出したいところだ。
名古屋としては、同時刻にキックオフする神戸と福岡の試合のスコアも気にかけながら戦うことになるだろう。J1百年構想リーグは平時のリーグ戦とは違い、勝点0、勝点1、勝点3の3パターンの結末だけでなく、PK戦勝ちによって勝点2を加えるケースも存在する。PK戦の結果次第で首位争いの行方を左右する可能性もある。
神戸を勝点1差で追う状況でスタートする名古屋はまず勝点3を目指して戦っていくに違いないが、スコア次第ではさまざまな可能性を頭に入れながら戦うことになるはず。この特別大会ならではの面白さを味わえるかもしれない。エディオンピースウイング広島で14時にキックオフする一戦は、最後まで見ごたえのある試合になることは間違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]
